映画」タグアーカイブ

「キングスマン ゴールデンサークル」は期待通りの面白さだった

期待していたキングスマンの続編を昨日観てきました。とっても面白かった!ので書きます。(失敗しがちな続編にしては素晴らしかったと思う)

少しネタバレを含むので、まだ観てない方はここまでで。

去年か一昨年あたりに、意味深なポスター予告が突如現れて話題になりましたよね。ハリー(ガラハッド)の「私が死んだという報せは多少大げさすぎるように思える」的な意味合いのやつ。

旧友からのメッセージ。だなんてシャレオツすぎる。

本作のあらすじは下記にて。

スパイ機関“キングスマン”の拠点が、謎の敵、ゴールデン・サークルの攻撃により壊滅。残されたのは、前作で一流のエージェントに成長した主人公エグジー(タロン・エガートン)と、教官兼メカ担当のマーリン(マーク・ストロング)のみとなってしまう。敵を追い、同盟を結ぶスパイ機関“ステイツマン”の協力を得るためアメリカに向かう二人。しかし、表ではバーボン・ウイスキーの蒸留所と最高級のバーボンを提供する店を経営しているステイツマンは、英国文化に強い影響を受けたキングスマンと対照的に、コテコテにアメリカンなチームだった!彼らは文化の違いを乗り越えて、ゴールデン・サークルが企む陰謀を阻止することができるのか!?

開始3分からいきなりのアクション飛ばしまくり。さすがですね。前作もそんなに昔じゃないように思うんだけど、ここ数年で映像表現の技術が格段に上がったように思います。アクションシーンの迫力たるや。

しかも、出てくる車も小物もスーツも何もかもに見栄えがある。(これは自分が英国紳士風の服装フェチなだけかもだけど)

前作が空前絶後のスマッシュヒットだったかつ、エグジーを演じているタロン・エガートン君はなんと映画初出演。「バイオレンス多めなのにどことなくお洒落でしかも笑える、そしてスッキリ!」という色んな意味で映画の新境地を開拓した作品の続編なわけで、これはこれはプレッシャーが大きかったはず。

その前提においたら、本作は完全に成立していました。その点抜きにしても面白かったし結構声上げて笑った。

ステイツマンが出てくるのがだいぶ急だったし、キングスマンに対する理解に比べたらステイツマンに関する情報がだいぶ薄いけれど、まぁその点は多めに見たい。それくらいには面白かった。(もはや”ステイツマン”っていうスピンオフが十分にできるレベルに薄かったな)

というか、ステイツマンのボスもチャニング・テイタムがやってたテキーラも影薄すぎるでしょ!(ランスロット死んじゃったしw)

この作品のシリーズを通しての面白さといったら、やっぱり個性的な敵役(なぜかアメリカの大富豪縛り)が欠かせないと思うのだけど、今回もなかなかのヒステリックさ。

前作のヴァレンタインは地球の自然を守るために、貧乏な人々に殺し合いをさせて滅ぼすというエコであるにも関わらず貧困層を見下すアメリカのリベラルの自己矛盾を揶揄する存在だったけれど、今回のポピー(ボス)はドラッグを供給しているのに解毒剤をもってドラッグを合法化しろという、こやつはドラッグを肯定したいのか否定したいのか…。

って思っていたんですが、そこで重要なのが「カントリー・ロード」であると。つまり、彼女はアメリカに帰りたいんですよね。だから帰国して、自由に商売を行いつつ、正式に公的な地位と名誉が欲しかっただけなのだと。

敵のアジトはカンボジアの山奥という設定だったけれど、ポピーが「こんなへんぴな山の中で!(In the middle of nowhere)」と何度も言っていて大丈夫かな?と思いきや、やはりカンボジアでは上映されていないらしい。笑

そんなポピーのおかげでドラッグ使用者が一掃できると喜ぶ大統領は「ドラッグとの戦争」を宣言したレーガンがモチーフらしいですね。エイズ流行の際に一切の対策を講じずに「同性愛者を死なせようとした」と批判されたレーガン。

あと、エグジーが腕にオートメイルみたいなのつけてる敵の元カノを口説けたのは、Tinder左スワイプから連想するに、彼女のSNSを観ていたからなんだろうね。フェスに参加することを知ったのもSNS経由だし。(スパイたるもの情報が大事とはいえ、なんと現代的なこと)

劇中、一つだけ気になる点があるとしたら、やはり、なぜステイツマンが敵だということにハリーが気付けたのか。

ハリーのスパイとしての勘なのか、エグジーと2人だけでイタリアに行きたがったこと かつ わざわざ解毒剤を狙って振り払ったからなのか。それだけじゃちょっと弱いかなぁと思っているのだけれど。

一応、かつての彼女が麻薬中毒者に殺害された → 麻薬中毒者は死ねばいい → ステイツマン・キングスマンはワクチンを配ろうとしている → 止めなければといった構図自体は理解できたんですが。

これはもう一度観て確かめるしかない。

そして、エルトン・ジョン最高!!!!

エンドロールのElton Johnの横に「himself」って書いてあったのは地味に笑ったし、実際にゲイであることを認めているから、ゲイ衣装で演じている本作のハマり具合にもやっぱり笑ってしまった。

最後に、ハリーが引用したセリフ。

This is not the end. It is not even the beginning of the end. But it is, perhaps, the end of the beginning.(これは終わりではない。終わりの始まりでもない。だがこれは始まりの終わりかもしれない)

これはウィンストン・チャーチルの演説から引っぱっているわけですが、つまりは次回作の暗示。

今から楽しみですね。

そういえば、スター・ウォーズ。

を、観てました。先週末に。

観てよかったものと、何か書きたい欲に駆られるものをこのブログには書くようにしているんですが(どうでもいいですねすみません)、2年後のために何を思ったのかをメモ程度に残しておこうかなと。

あらすじは下記をご参照くださいませ。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のその後を描く、誰も観たことのない衝撃の「スター・ウォーズ」。ついにフォ ースを覚醒させたレイと、ダース・ベイダーを継ごうとするカイロ・レン。伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーの出現は何をもたらすのか?そして、“光”と“闇”の間で揺れ動く二人を待ち受ける“衝撃の運命”とは?

(下記ネタバレは避けます)

所感としては、なんだか飛躍しまくっていてまだなんともいえない…というのが正直なところです。エピソード9で本作に入れたツッコミの数々をきちんと回収できるのかちょっと不安ですね。

その他、回収できないツッコミは下記など。

https://sirabee.com/2017/12/25/20161432557/

ただ、序章と終章の間はやはり難しいんだろうなとも思っていて、それにしては見ごたえ自体は多分にあったんじゃないかなと。(そういえばエピソード2はひっちゃかめっちゃかではあった)(アナキンとオビワンの途上感が逆に好きだったりしたけれども)

スター・ウォーズというとなんだかいつの間にかお高く留まっているというか、高貴な作品になっていた印象なんですよね。

ただ、元はと言えばどこかもわからない辺境の地から出てきた主人公が活躍する話なので(アナキンは神話とちょっと絡められているので特別なんっだけど)。本作をそういったとこに原点回帰しようとしている心意気にはとても気持ちが高ぶりました。(ネタバレなのでこれ以上詳細には言えない)

文脈変わりますが、おしゃれというか、映画通なんすよ!みたいなアピールをしたいがためにスター・ウォーズを連呼したい大学生が多くて、そういうの見る度に絶賛”心の中で”中指を立ててもいました(脱線ココマデ)

また、前作にも増して見栄えのするシーンが多くて、例えばスノークとのシーンなんかは赤が存分に映える映像で最高でした。そういった意味では今回の7~9シリーズが一番好きかもしれない。

とはいえ、お前誰やねん!とか、このシーン要るの!?何?何何?みたいな頭にもなってしまったのは確か。次回作でぶっ飛ばしてくれることを期待してます。

あああああ、っと書きたいことは山積みなんですがもはやネタバレを通り越して、憶測でいろいろと語り始めてしまう気がするので、このくらいにしておきます。それでも一言言うならポーグ(ミレニアム・ファルコンに住み着いた鳥類)、かわいすぎませんか、、!

これを機に勢いあまって1~3を見返してみたんですが、エピソード2でパドメがアナキンへの抑えきれない想いを伝えたセリフが印象的すぎたので、最後に。

「Don’t be afraid.」
「I’m not afraid to die. I’ve been dying a little bit each day since you came back into my life.」
「What are you talking about?」
「I love you.」
「You love me? I thought we had decided not to fall in love that we would be forced to live a lie and that it would destroy our lives.」
「I think our lives are about to be destroyed anyway. I truly, deeply love you and before we die, I want you to know.」(英語字幕より)

「怖がらないで。」
「死ぬのは平気よ。あなたと再会して、毎日少しずつ死んでいたから。」
「どういう意味だい?」
「愛してるわ。」
「僕を愛してる? 愛は忘れようと決めたはずだ。偽りの日々を送るのは、人生の破滅だからと。」
「どの道、破滅は目の前なのよ。心から、心から、愛してます。死ぬ前に知っておいて。」(日本語字幕より)

あなたと再会して、毎日少しずつ死んでいたから。

何それ。そりゃ惚れるわ。

GET OUT

観てきました。巷で噂(?)のGET OUT。

制作費500万ドルで全米初登場1位。そして、アメリカの映画レビューサイトで99%の高評価を得た作品ですね。

あらすじは下記に。

ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、ある週末に白人の彼女ローズの実家に招待される。若干の不安とは裏腹に、過剰なまでの歓迎を受けるものの、黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚える。その夜、庭を猛スピードで走り去る管理人と窓ガラスに映る自分の姿をじっと見つめる家政婦を目撃し、動揺するクリス。翌日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティに多くの友人が集まるが、何故か白人ばかりで気が滅入ってしまう。そんななか、どこか古風な黒人の若者を発見し、思わず携帯で撮影すると、フラッシュが焚かれた瞬間、彼は鼻から血を流しながら急に豹変し、「出ていけ!」と襲い掛かってくる。“何かがおかしい”と感じたクリスは、ローズと一緒に実家から出ようするが・・・。

とてもよくできた作品だなーと。(にしても黒人の方って、本当に目が開くもんだな…)

観客に段々と違和感を植え付けていき、視点をずらし、実は・・・といった単なるホラーではなく、そこに黒人差別を掛け合わせたかと思いきや、クライマックスの畳みかけも凄まじい(思わず目をつむりたくなるほどに)。

また、ところどころのお笑い担当の入れ方もうまいんですよね。警官をしている友人しかり、主人公の恋人の弟くんしかり(どこかで見たと思ったらバリー・シールだった)

そして、なんといってもタイトルが秀逸。

“GET OUT”という二単語で表すことのできる意味合いが幾重にも重なっているんですね。(意味は下記を参照)

get out
[《 自動詞+ 副詞》 [W16-A341] óut]
(1) (外へ)出る; 外出する; (立ち)去る.
Get out! 出ていけ; 《俗語》 ばかな.
(2) (乗り物を)降りる.
get out at 32nd Street 32番通りで降りる.
(3) 逃げ出す.
(4) 〈秘密などが〉漏れる, 知れてしまう.
The secret got out at last. その秘密はとうとう漏れてしまった.
[《 自動詞+前置詞》 [W16-A341] óut…]
(5) 〈ドア・窓など〉から出る.
[《 他動詞+ 副詞》 [W16-A341] óut]
(6) 〈…を〉(外へ)出す, 取り出す; 〈栓・とげ・歯・しみなどを〉抜き取る.
Get out your books and turn to page ten. 本を出して 10 ページを開けなさい.
(7) 〈人を〉助け出す, 助けて逃がす.
(8) (図書館などから)〈本を〉借り出す.
(9) 〈預金などを〉引き出す.
(10) 〈本・新聞などを〉出版[発行]する.
(11) 〈…を〉生産する.
(12) 〈言葉を〉(やっと)発する, 言う.
(13) [get+目+out] 〈問題などの〉答えを引き出す, 〈問題を〉うまく解く.
[《 他動詞+前置詞》 [W16-A341]…òut…]
(14) 〈…を〉〈ドア・窓など〉から出す.

と、ネタバレをしないようにいろいろと書くつもりだったんですが、下記のブログの伏線回収具合がちょっと羨ましいほどにすごくて、(いい意味で)書く気が失せたので、ご紹介しておきます。(ほんとすごい)(冒頭の警官ネタと、帽子ネタは気付いた)

https://www.club-typhoon.com/archives/18823993.html

こちらのブログに付け足すことが唯一あるとするならば、ジョージナに「チクる」というスラングが伝わらなかったという点くらいですかね。(どうしてか?はネタバレなのでここでは割愛)

もともとは絶望的なエンディングだった本作。映画版に変更した理由も興味深かったので、最後に引用しておきます。

「この脚本を書き始めたのはオバマ大統領の時代だ。黒人の大統領が選ばれたことで「人種差別は終わった」と言われていたが、そんなのはうそだ。この映画は表からは見えない奥深いところで煮えたぎっている差別意識を暴こうとした。だから悲惨な結末で世界にパンチを入れたかった。これが現実だから」
 しかし「ゲットアウト」の編集段階で、差別は表面に現れた。白人警官が丸腰の黒人を殺害する事件が全米各地で頻発し、しかも警官たちは起訴すらされなかった。さらに人種差別を公言するドナルド・トランプが大統領に選ばれた。当初の絶望的なエンディングは現実そのものになってしまったのだ。
 「だから僕は結末を撮り直した。人々は映画の中くらい、救いとヒーローが必要だから」(本作DVDより)

監督の英断にあっぱれですね。