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結婚は多くの苦痛を持つが、独身生活は喜びを持たない

独身貴族というドラマが好きだった。

登場人物の各々がすれ違う中で、「優しさ」のあり方、自分の本当の気持ちに葛藤する作品。

番組公式サイトによると、現在、日本では30~34歳男性の未婚率は47%を突破、20代後半女性の未婚率はなんとおよそ60%と、”独身貴族”が増殖中。

彼ら、彼女らは、「結婚できない」のではなく、「結婚よりも大切なもの」があるため、あえて「独身生活を謳歌する」、いわば”貴族”のような存在…らしい。

この作品が好きな理由はいくつかあるものの、その一つとして「恋愛・結婚に関する格言・名言」を盛り込んでいる点は面白かった。(北川景子がただただ美人だったことと同じくらいに)

人間は判断力の欠如によって結婚し、忍耐力の欠如によって離婚し、記憶力の欠如によって再婚する。 アルマン・サラクルー

結婚しなさい。良妻ならば幸せになれるし、悪妻ならば哲学者になれる。 ソクラテス

結婚とは、熱病とは逆に、発熱で始まり悪寒で終わる。 ゲオルク・クリストフ・リヒテンベルク

我々は他人ではなく、自分自身を喜ばすために結婚すべきである。 ヴィッカースタフ

賢者とは、絶えず妻をめとろうと考えながら決して誰とも結婚せぬ青年のことである。 ピエトロ・アレティーノ

その女性がもし男であったら、親友に選んだであろう者でなければ、妻として選んではならない。 ジョゼフ・ジュベール

恋の望みが絶えた時にも、なお愛している男だけが、恋とは何かを知っている。 フリードリヒ・フォン・シラー

恋をしたあとの最も大きな幸福は、自分の恋を告白することである。 アンドレ・ジッド

深く愛することのできる者のみが、また大きな苦痛をも味わうことができるのだ。 レフ・トルストイ

恋の終わりは、自分から立ち去ること。 ココ・シャネル

結婚は多くの苦痛を持つが、独身生活は喜びを持たない サミュエル・ジョンソン

上記11つの言葉は、毎週オープニングで出てくるもの。哲学者・思想家のなかなか皮肉めいた言葉も多い中、最終回(ハッピーエンド)では、結婚の素晴らしさ、その本質を見事に捉えていると思う。

社会人3ヶ月目、まわりに嬉しいニュースが多い。さすがはジューンブライド。大学時代から慕っていた社会人の多くが独身貴族だったこともあり、社会人になった途端のラッシュに驚く。しかも、25歳前後での挙式が多く、23歳の自分にはなかなかセンセーショナル。

あくまでも通過点ではありつつも、やはり結婚は素晴らしい。(と思う)こんなにも幸せが満ち溢れる機会を果たして人生で何度経験できるのか。(自分も続けるだろうか、、、。と柔く妄想したものの、まずは彼女からだった。)

(前置きが長いですが、)

みなさま、ご結婚おめでとうございます。
どうか、末長くお幸せにお過ごしください。

ボーイミーツガールの極端なもの

たまには本の感想でも。

(ちなみにボーイミーツガールといえば、TRFではなく、WORLD ORDER版が好き。)

まずは、タイトルに惹かれた。素晴らしくキャッチー。
思えば、山崎ナオコーラの作品を手にしたキッカケはタイトルだったように思う。(多分)

(「人のセックスを笑うな」「長い終わりが始まる」などなど、、、。)

気になった方はぜひ。ちなみに「ニキの屈辱」「男と点と線」がおすすめ。(タイトル買いダメやん!という)

そして、目次もキャッチー。これを見ただけで興味が湧く人もいる(?)はず。

第1話 処女のおばあさん
第2話 野球選手の妻になりたい
第3話 誰にでもかんむりがある
第4話 恋人は松田聖子
第5話 「さようなら」を言ったことがない
第6話 山と薔薇の日々
第7話 付き添いがいないとテレビに出られないアイドル
第8話 ガールミーツガール
第9話 絶対的な恋なんてない
エピローグ

タイトルからも分かるように、恋愛もの。ただ、ボーイミーツガールを謳っているわりに、いきなり老婆が主人公だったりと、正統派な恋愛小説っぽさはゼロ。それでも、この変化球満載な不思議さがこの人の面白さでもあったりして。それぞれの短編が最後につながった際には、一種のカタルシスを感じる。

また、一話ごとに出てくるサボテンがキャッチー。

各話ごとにカラー付きでサボテンの写真と解説のページを掲載。思えば表紙カバーもサボテン。なぜだろう。と少し疑問に思いつつ、最後には収束。

「多肉植物って、時間だと思うんです。」「時間が顔に出るのねえ。生まれ方より育ち方なのね」

小さいもの、大きいもの。多肉植物は世界の多様性を示してくれる。芸術家を志していたとき、ピエールは「マイノリティのために芸術はある」と感じていた。

全てはこれを言うためなのか。なんて贅沢。