「ドンキはみんなが好き勝手に働いたら2兆円企業になりました」を読んだ。

ドンキの社長ならびに、リブランディングに携わった博報堂のクリエイティブディレクターが共著で書かれた一冊。

奇しくも現職の方が関わっていたり、職場内でもかなり評価の高い取り組みとして認識していたため、気になって読んでみました。

結論、ああこういう仕事がしたくて今の会社に入ったんだよなぁ…と感慨深くなったりもしましたが、気になった箇所をメモとして残しておきます。

 ちなみに、ドンキでは売り場のことを「買い場」と呼びますが、これもお客さまを主語にすれば売り場は「買う場所」だからなんです。
 万が一、格好いい店をつくってしまったら、それはドンキではなくなってしまいます。安田会長がイメージしているドンキは、格好いい店とは対極にあるのです。入社したての頃は、本当にそれがわかりませんでした。

売り場ではなく、買い場。

全く意識したことなかったけど、確かに!となりました。

 実は1商品の平均販売価格は400円に届きません。ドンキは小さな商品を売る、文字通り「小売り」です。400円弱の商品の販売を毎日各店舗でコツコツ積み上げていって、1年間で2兆円になったのです。2兆円を400円で割ると、単純計算で50億個以上、商品を売らなければなりません。
 僕が自分の会社に誇りを持っているのは、まさにこの点です。店舗の最前線で働いている社員やアルバイトのみんなが知恵を絞って魅力的な商品を仕入れ、思わず買いたくなる買い場をつくっていることの証しなのです。

小売りの真骨頂はドンキなのである、と説明する材料として覚えておきたい。メモ。

 僕が「ロゴを変えるからデザインしてください、といった話ではなく、PBをブランドとして確立させたいんです」と用件を伝えると、「やります!」と即答でした。博報堂の営業担当が「チームを決めます」と言うので、僕は次のようにハッキリ伝えました。
 「何をやるかも大切だけど、誰とやるかがもっと重要だから、メンバーがダメだったら博報堂には頼みません。自分たちには知見がないから外部に頼むんですよ。僕らが言ったことに何でも『イエス』と答えるような人は、絶対連れて来ないでください」

 私にとって、忘れられない吉田社長の言葉があります。ある会議で私がプレゼンすることになっていたのですが、それに向けて、こう言われました。
 「ゼロか100だけ持ってきてください」
 最初から中間の50を持ってこられても、それが本当に基準になるかどうかわからないというのです。極端にとがったものと全然ダメなものだと、ゼロと100だから、足して2で割ると50になって、初めて基準ができる、とのことでした。
 いきなり中庸を狙ったところで、全くとがらない。最初に飛び抜けた書き方を提示してから、ルールに基づいて落としどころを探していくと、良い言葉になっていくのです。
 例えば、商品起案会議のスタートでは、その商品にGOサインを出すかどうかを投票します。この投票の基準は「本当にこれでお客さまを驚かせられるのか?」。売れるか売れないかも大事ですが、重要指標は「驚きがあるの?ないの?」です。最初から中庸を狙っていっても、まず会議では評価されません。
 実際、過去にメーカーの真似事のような、格好をつけただけのPB商品を作ったのですが、ことごとく売れませんでした。
 ドンキの発想はそれだけ起点の段階で、既にとんがっているということです。

上記2つは、自分もこのスタンスで仕事しなくちゃな、と改めて感じた一節。二節?

 そもそもドンキには「CV+D+A」というコンセプトがあります。
 「CV」はコンビニエンス、便利さのことです。日用品から食品、家電、高級ブランドまで、豊富な品揃えに加えて、多様な立地での店舗展開や長時間営業によって便利さを提供しています。
 「D」はディスカウント、安さです。商圏内の他店に対し、競争優位性が高い価格設定によって「驚きの価格」を実現していきます。
 「A」はアミューズメント、面白さです。圧倒的陳列や手描きPOPなどによる五感を刺激する空間演出で、買い物の楽しさを提供しています。

これは、現職で関わるクライアントに対して話せるネタとして覚えておきたい。メモ。

シンプルで現場にも浸透しやすいだろうし、社内外の誰が聞いても”This is ドンキ”と思える特徴まで昇華できているのは、まさに企業努力の賜物。

 ブランドの一番大事な要素は視認性です。視認性を突き詰めると、物事をどう整理するかということです。商品を店頭に並べたとき、商品のロゴの位置を含めて見え方を整理するのが極めて重要です。
 そんな意識がありましたから、情熱価格リニューアルの最初の段階では、ドンキらしさを踏まえながらも、ブランドとして成立させるため視認性を高めるような、整理されたデザインにしました。結果的に、それが格好つけているように見えてしまったのでしょう。
 つまり、「整理し過ぎた」ということです。
 そもそもドンキの良い点は、格好つけないこと。実際には買い場はよく練られて作られていますが、パッと見は整理されていません。圧縮陳列でガチャガチャ散らかっているようにさえ見えます。その良さを、デザインによってどう表現するかを議論していきました。
 視認性が大事だといっても、ブランドは見た目だけで決まるわけではありません。ドンキの店舗の人たちが「あ、ドンキっぽいじゃん!」と乗ってきやすく、なおかつお客さまから応援されるような見せ方を模索しました。

格好つけない、整理し過ぎないこと自体がブランドになるのってドンキ以外ないよな、と改めてその凄みを感じました。

 一般的な他社のPBでは、万人ウケしたほうがいいという考え方になると思います。そのほうがマーケットは広くなり、売上が伸びる可能性が高いからです。
 しかし、ドンキは万人ウケしないPBをさらに先鋭化させました。2023年11月にリリースした「偏愛めし」です。
 「みんなの75点より誰かの120点」
 これが偏愛めしのコンセプトです。万人ウケは狙わないと明確に決めた、総菜のみのブランドです。好きな人だけ救になってくれればいいと、思う存分、振り切りました。
 天津飯を創造してください。天津飯を食べるとき、最後の方になると、あんがなくなって、白ご飯だけが残ってしまうことはありませんか? これが天津飯を食べるときのストレスになっている人がいるのではないか….。会議の席で、そんなことが話題に上ったのが開発の出発点でした。
 そこで「僕は具が足りなくて、白飯ばかりになるのが一番嫌い」という、少し偏った思考の人に向けた天津飯を開発することにしました。その名も「あんだく溺れ天津飯」。あんが通常の3倍くらい入っている天津飯です。白ご飯はもちろん、玉子も”あんの海”に完全に溺れています。

いくつか新規事業開発・新サービス開発を経験してきたものの、「具体的かつ身近な誰かにとんでもなく深く刺さる」アイデアを考えるというセオリーを、ドンキの規模感で実現できるのは、もはや羨ましい。

上に話せば話すほど尖りが失われていくプロセスがない環境で働くのは心底楽しいだろうな。

もはや異質すぎて、転職とかできなくなりそうだけど。(独立するのかな)

…それが「マジ価格」です。いわば「逆ダイナミックプライシング」です。人気の高い商品の中から、お客さまの声が多い上位品を1ヵ月限定で値下げします。
 ダイナミックプライシングといえば、航空チケット代金やホテルの宿泊代金などで一般的になってきています。経済学の教科書には、需要と供給の量が一致する価格を均衡価格というと書いてありますが、ダイナミックプライシングは、需要と供給の関係に忠実に価格を決定するということですね。ダイナミックプライシングでなくても、供給に対して需要が大きい人気商品(あるいは繁忙期)になれば、モノの価格は上がるというのが常識ですね。
 ところがマジ価格は、そういった価格理論(その最たるものがダイナミックプライシングで、採用している企業は球速に増えているとみています)とは逆行して、あえて需要が大きい、人気の高い商品の価格を下げてしまうんです。つまり、ドンキのマジ価格は、経済学の常識にとらわれず、そして昨今のトレンドとは逆を行く試みなんです。
 なぜ、経済理論の逆を行くような、一見むちゃくちゃなとも言えることをするのでしょうか? それは、ドンキらしいというか、僕たちのコンセプトである「驚き」に忠実というか。経済理論とは違うけれど、僕たちにとっては、より良い打ち手だと思っているからです。
 「大人気なので、値下げしました」
 こんな人を食ったような話、とてもヘンですよね。だけど、ドンキの社内では、ものすごいスピードで、この考えは営業全体の共感を得られました。

これも上記と同様に、素晴らしすぎるなと。

事例として話せるように引き出しに入れておきたいので、メモ。

 10年以上前のことですが、部下だったある部署の信任部長に、事細かく指示をしてから数日後のこと。安田会長から、その指示についてお叱りの電話がかかってきました。部長に指導したことの何が悪いのかなあと思いつつ、「会長、僕はちゃんと指示していますよ」と言い返しました。すると「権限移譲の定義とは?」と、思わぬ質問が安田会長からきました。
 うなりながら僕なりに説明しましたが、ことごとく「違うよ」と否定されました。しばらく問答が続いた後、安田会長から「権限移譲とは、プロセスコントロールをしないこと、以上!」という「正解」が僕に告げられ、電話での会話は終わりました。

権限移譲とは、プロセスを任せきること。これは至言だなと思いました。

とはいえ、ほったらかしにしたら失敗を招くし、下の人間はしんどい。その分、「狭く深く」任せることがとにかく重要。

過去在籍したスタートアップでの失敗経験がありありと蘇りました。

2024年に観た50本

記録的に各作品に対する5段階評価+メモを残しておきます。

2024年は50本。少ないな…。

2023年版はこちら

1. MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない
★★★★☆
よくできたプロットだこと。低予算邦画のお手本のような作品だったな。

プレゼンのシーンは笑った。

2. もっと超越した所へ。
★★☆☆☆
菊池風磨が最も美しく見える謎。

3. ある男
★★★☆☆
もし劇場で見てたら、もろもろの意味を考えすぎてしばらく立てない作品だったな…。

妻夫木君、喋らない演技が素晴らしかったです。

(原作未読なので、読まないと理解が追い付かない部分が多々あったな)

4. 渇水
★★★☆☆
①街全体の天候要因による渇水、②水を止めるという作業による物理的な渇水、③主人公・登場人物たちの心の渇水というトリプルミーニングだったのか。いいタイトルだ。

生田斗真・磯村勇斗のキャスティングがぴったりすぎたのと、生田斗真の渇き切った男性役が似合いすぎていた。

けれど、一番すごいなと思ったのは、しっかり者のお姉さん役を演じていた、山崎七海という女優さん。あの眼差しには大女優になる予感がする。

5. 線は、僕を描く
★★★★☆
こんなに劇中歌、主題歌を邪魔だと思ったのは久しぶり。

江口洋介の元気一杯キャラも久しぶり。

6. 劇場版めんたいぴりり
★★☆☆☆
その偉業をもっと称えられるべき方をフォーカスしてる分、半端なエンタメに昇華してほしくなかったな…。

7. ロ・ギワン
★★★☆☆
脱北移民の状況がシンプルにわかりやすく描かれてたので、自然と入り込めた。

主演の方、ヴィンチェンツォには全く見えないハマり役だったな。

8. 隣人X 疑惑の彼女
★★☆☆☆
週刊誌出版社のリアルを感じられるという点では見てよかったな、と。

誰しもが他人だし、他人である誰かと急に他人でなくなる関係性をテーマとしたのは素晴らしいけれど、にしてはもっと言及してほしかった。中途半端で残念。

9. パレード
★★☆☆☆
超ありきたり。売れ線の俳優集めました!感。

そして、タイトルの意味もわからなかった。”パレード”と題したもう一つの邦画(藤原竜也主演)の方が数倍良かった。

10. 正欲
★★★☆☆
決して誰にも理解されないと思っていたことに対し、深く共感し合えることの素晴らしさ。その奇跡を羨ましく思いました。

普通を強制される生きづらさ。黒か白かではないということを痛感させられるいい作品でした。

世の中、分かる・分からないのみではない、「なんとなく分かる」だけでもいいんだろうな。

11. BLUE GIANT
★★★★☆
音が聴こえる漫画原作をよく映画化できたな~というところにまずは感動しました。とてもいい演出。明かされるタイトルの意味。構成も完璧でした。

絶対に映画館で観るべきだった。

12. 恋する寄生虫
★★☆☆☆
小松奈菜の美貌任せ。

13. 聖闘士星矢 The Beginning
★☆☆☆☆
よくもこんな作品を公開しようと思ったな…。

14. 走れ! T校バスケット部
★★★★☆
色々と無茶がある設定だけど、何故かジーンとくる温かい作品でした。

15. 最後まで行く
★★★☆☆
これまた、狂った映画だこと。

冒頭の無駄な説明を一切省いて始まったのはとてもいいと思った。

16. ウェディング・ハイ
★★★☆☆
好きか嫌いかはさておき、オムニバス群像劇×コメディタッチの作品を撮りたいぞ!といった時の教科書的な構成だった。

結婚式を開きたくない勢としても、裏方のなんとなくの仕組みとかうかがえるのはよかったかな。

17. 総理の夫
★★★☆☆
最後の10分のためにあえてポンコツに見せる映画、結構好きなんですが、それにしてもポンコツすぎないか?

中谷美紀ってこんなに美しいのね….。

18. わたし達はおとな
★★★☆☆
リアルすぎて観ていてしんどかった。

この世のクズ大学生男子の醜さを凝縮したような男が出てきて、ただただキツかった。

19. 左様なら今晩は
★☆☆☆☆
久保ちゃんファン以外、観る意味がないのでは?

というか、どう観ればいいのか謎な映画だった。

20. すばらしき世界
★★★★☆
これぞ、役所広司という作品。

反社や障害という符号で判断してしまう社会と、その当事者の良さを知る身内のコントラストはよくあるけど、わざとらしくなく温かな作品に仕上がっている点がかなり好きでした。

詳らかには書けないけれど、彼と目が合うシーンがとてもよくて、ちょっとうるっとしてしまったな。

21. クレイジークルーズ
★★☆☆☆
何のひねりもない。残念。

主演の二人の美貌と、いい人に関するくだりへの共感でなんとか全部観られた。

22. アキラとあきら
★★★☆☆
弟くんの件で、今後の展開が読めてしまったのは残念。

とはいえ、2時間で胸が熱くなれるのは、映画の価値だよな…と。モチベがなくなったら、とりあえず池井戸潤作品を観るというのは何よりの特効薬なのかもしれない。

銀行に対して全くいいイメージを持ってなかったけれど、就活生の皆様がこれを観たら、バンカーに憧れる方が増えそうだね。

23. ブルーアワーにぶっ飛ばす
★★☆☆☆
田舎から東京に帰るエンディングが1番よかったのでは?と思うくらいあまり印象に残らなかったのだけど、

ダサい自分も愛せるようになることの素晴らしさ、いつかは必ず死が訪れることを忘れてはならないという戒めを思い起こさせてくれた点では観てよかった。

24. そばかす
★★★☆☆
キャストの皆さんそれぞれ演技派で観てて心地よかった。

社会的に容認されにくい考え方、世代間ギャップの描き方が自然で好みでした。

25. 破戒
★★★☆☆
矢本悠馬の役、カッコ良すぎないか…?

父からの教え、葛藤を風で表すのは少し安易に感じたけれど、とりあえず間宮祥太朗のような顔立ちの先生がいたら、当時モテモテだったろうな。

26. わたしの魔境
★★☆☆☆
観ておく価値のある作品だと思う。知識として。

とはいえ、様々織り交ぜた構成ゆえに、どのように観ればいいのかがいまいちピンと来なかったな。

27. ゴジラ-1.0
★★★★☆
戦後、0になった日本を−に突き落とす、というコンセプトがとても秀逸だなと。

下記思ったこと。

・ゴジラが人を咥えるのを初めて見たな
・展開はえー
・敷島って大和って意味があり、日本の象徴的な意味合いで名付けたんだろうな。とてもいい
・ちょい役にところどころ有名俳優がいて笑う
・山田裕貴ハマり役すぎる、という全員いい
・神木くんが戸惑うとどうしても、るろうに剣心を思い出してしまう
・CGすごいなーと思いつつ、ぶら下がってるのおもろすぎ
・浜辺美波、もう大好き。一生観てたい
・ゴジラであってもマスコミのクズさは表現されるのね
・そういや、和風ダンケルクみたいなシーンあったな
・ラストの展開が全部読めてしまったのがちょっと残念
・エンドロール時のサウンドの迫力がとてもよかった

28. シティーハンター
★★★☆☆
劇中で登場したもっこりソングも自分で考えてたり、履いてるパンツも実際に自分で購入したものから選んでたりと、原作愛が凄まじすぎて、鈴木亮平に感服せざるを得ない作品。

29. シャイロックの子供たち
★★★☆☆
実はすべてわかってるんだよ~道化師の振りするよ~みたいな役ほんと多いな阿部サダヲ

30. カラオケ行こ!
★★★★☆
合唱部のみんな、いいやつすぎるよな。

31. 東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-
★★★☆☆
可もなく不可もなく。

漫画のオムニバス感というか、とてつもない登場人物の多さを演者が必死に再現しようとしてるのは素敵なのでは?と。

32. 怪物の木こり
★★☆☆☆
BGMのような作品。駄作だよね。
俳優が勿体無いよ。

33. FALL/フォール
★★☆☆☆
スマホで見ても終始手汗をかいてた分、劇場で観たら汗びっしょりだったかもしれん。

自ら馬鹿なチャレンジを始めた割に、その締め方はどうなの?って笑ってしまったよ。

34. #マンホール
★☆☆☆☆
胸糞。

35. ブラックベリー
★★★☆☆
テーマにしてはとても観やすい構成でよかった。
失敗が連鎖していく状況がとてもリアルで、ジョブズ系の作品と合わせて観るとより立体的に時代感を理解できそう。

36. ゴールデンカムイ
★★☆☆☆
どこもかしこも山崎賢人

37. キングダム 運命の炎
★★★☆☆
杏が想像以上にフィットしてたな。

38. Gメン
★★☆☆☆
吉岡里帆目当てで観たけど、エンドロールが最もよかった。

39. 俺物語!!
★★★☆☆
★1.0の作品だけど、
永野芽郁パワーで+★1.0
鈴木亮平の役者魂で+★1.0

40. 架空OL日記
★★★★☆
どうやって収拾させるんだろ、と思っていたけれどナチュラルすぎて流石はバカリズムだった。

そして、会話がリアル。OL経験ないから分からないけれど。

41. 夜明けのすべて
★★★★☆
なんと優しい作品…。

42. 町田くんの世界
★★★☆☆
無思考で観られる意味でいい作品。

にしても、前田敦子と高畑充希の存在感。
自然と目がいく女優さんだなと。

43. 野球部に花束を
★★★★☆
なんだか少しうるっとしてしまった。

こんな贅沢な小沢仁志の使い方を初めて見るし、主題歌が電気グルーヴなのはずるい。

当時、授業を爆睡しながらも頑張ってた野球部の友人達を思い出して、こんな青春だったのか…と羨ましく思う反面、学業によく食らいついてたな…と尊敬の念で一杯になった。

44. 地獄の花園
★★☆☆☆
よくあるハチャメチャ系な邦画作品。

5分毎に次の展開が予想できてしまって、むしろ無思考で垂れ流すにはちょうどよかった。

演技派からそうではないポンコツの方まで様々だけど、永野芽郁ちゃんが可愛いのでなんだか丸く収まってる感すらします。

45. そして僕は途方に暮れる
★★☆☆☆
関係性をリセットしたくなる症候群というか、そういった感覚に共感しなくもないのだけれど、そのことにより家族の絆が、、、と描くにはちょいと無理やり感があったのかな~と思ったり、最後の展開も、あ、それで終わりなの?という感想でしかないのは残念だったな。

でも、なんといっても、父親役にトヨエツはずるいね。笑顔のトヨエツが観れるだけでいいよ。

46. ビューティフル・ゲーム
★★★☆☆
まず、ホームレスサッカーという競技が本当に存在すること、そしてその世界大会があること。

その認知度を上げる役目として機能しすぎているし、とても意義のある作品だと思った。

演出とかほんと、ほんっと雑で、こんなんでいいのか?ってくらい粗いのだけど、それが逆に感動を呼ぶというか、むしろ作り込ま図に演者と場面の雰囲気で示すことが正解になることって本当にあるんだな、と思わせてくれた点で結構貴重な作品だった。

その点、映画好きを名乗っている方ほど観てほしい作品かもしれない。

いいな、人生で一度でいいから現地観戦したい。ホームレス・ワールドカップ。

にしても日本の取り扱いが雑すぎて笑う。

47. ミッシング
★★★★☆
2年かけて娘の失踪を諦める母の物語。
ちょっと、本当にとてつもない。久々に心が抉られるような作品だった。

心の何処かでは完全に諦めつつ、ビラ配りをやめるという選択は、一生訪れない。救いがない。

石原さとみの神演技を活かすためなのか、中村倫也の落ち着いた面持ちがさらに主人公の葛藤を浮き彫りにしていた。

自分も旦那さんと同じタイミングで泣きました。

48. 夜、鳥たちが啼く
★★☆☆☆
アイドル時代の福田麻貴が唄う楽曲のタイトルが常にちらつきました

それでは聴いてください

つぼみ大革命で「いつキスすんねん」

49. 怪物
★★★★☆
怪物だーれだ

その印象的なフレーズが、観ている時も観た後も、常に突きつけられているんだな。と思いました。

50. 【推しの子】-The Final Act-(2024年製作の映画)
★★★★☆
良くも悪くも邦画だなぁという演出はあれど、原作より良かった。

その上、歌がいいし、キャストもいい。

もうちょっと観よう…。

「超・箇条書き」を読んだ。

A・Tカーニーのマネージャーが書かれた一冊。

友人がおすすめしてたから読んでみたけど、確かに良書でした。

下記、確かにな~と思ったポイントをサマっておきます。

体言止めに逃げてはならない

「コストの低下」と記載しても、コストが下がったのか、下がっているのか、下がるのか、下げたのか、下げているのか、下げるのかがわからない。
そもそも状態を表すものか、行為を表すものかわからない(もちろん、読み手もわからない)

体言止めというのは多義的で、曖昧であるという前提に立つ必要がある。

構造化には「ガバニング」

ガバニングは直訳すると「統制する」などの意味。
外コンで「ガバニング」といえば、一般的に”頭出しのまとめ”を指す。 = 「ポイントは3つ」と宣言するやつ

スティーブ・ジョブズはガバニングの達人だった。

“Today, I want to tell you three stories from my life. That’s it. No big deal. Just three stories.”
(今日ですが、私はみなさんに、人生から学んだ3つのことをお話ししたいと思います。それだけです。たいした話はしませんから。ほんとたった3つの話しかしませんから)

“The first story is about connecting the dots.”
(最初の話は点と点をつなぐということです)

・・・(中略)・・・

“My second story is about love and loss.”
(2つ目の話は愛と喪失に関するものです)

・・・(中略)・・・

“My third story is about death.”
(私の3つ目の話はしに関するものです)

・・・(後略)

「フックをつくる」ことで相手の関心を掴む

相手が聞きたい、読みたいと思ってくれるように、関心を引くためには物語化が必要。
そして、物語化にはフックをつくる = 自分に関係があるものと認識される必要がある。

■フックをつくるコツ:イントロづくり ⇒ 出だし・書き出しを工夫する

ユニクロの投資家向けプレゼン資料では、箇条書きがよく使われる。

2015年8月期の振り返り
●海外ユニクロ事業が高い成長を維持
 ・特にグレーターチャイナ、韓国の業績が好調
 ・米国事業の赤字幅が拡大、全社をあげて課題への対策を強化中
●国内ユニクロ事業は増収増益を達成
 ・秋冬シーズンは、ヒートテック、ウルトラライトダウン、ウールセーターなど、冬のコア商品の販売が好調
 ・春夏シーズンは6月から売上が低調、4Qは大幅な減益
 ・マストトレンドを掴んだ商品開発、ニュースの発信力に課題
 ・2014年10月には、グローバル旗艦店のUNIQLO OSAKA、グローバル繁盛店の吉祥寺店を出店し、成功を収める
●ジーユー事業が大きく成長
 ・2015年8月期は大幅な増収増益を達成
 ・”ファッションと低価格”の新しいアパレルブランドとして、日本市場で確固たるポジションを確立

イントロにあえて「海外事業」を持ってきているところがポイント。

2015年8月期において、ファーストリテイリングの最大事業は圧倒的に国内。(全社売上の約46%)
海外事業は36%で、第二事業の立ち位置。

海外事業を伸ばすことが経営方針であり、強調すべきだから最初に持ってきた。
+投資アナリストもそのことを理解し、関心がある。だからこそ、事業規模の大きさを無視している。

ただ、アンサーファーストは万能ではない
結論をイントロに持ってくることは「アンサーファースト」と呼ばれる。

しかし、その妥当性は相手によりけり。
相手がまだ背景や経緯を理解していないときは、いきなり結論を持ってくるべきではない。
一方、最終報告など、相手が背景や経緯をすでに理解している場合は最初に結論を示すべき。

■フックをつくるコツ:「MECE崩し」で山場を作る

MECEの弊害=フックをなくし、相手の関心が引けなくなること
相手に伝えるべき情報、伝える必要がない情報を精査した結果、MECEにこだわらないほうがいいケースもあることに留意する

「スタンス」をとる

ダメな箇条書きは「で、それが何?」で終わる、
大事なのは、賛成なのか、反対なのか、A案なのか、B案なのかの「スタンス」を明確にすること。

多分、コンサル1年目が言われ続けるやつ。

「隠れ重言」を排除する

重言=顔を洗顔する、頭痛が痛い など

隠れ重言は、当たり前すぎてわざわざ伝える必要がないこと。

例えば、サッカー日本代表戦の解説で「日本はゴールが欲しいですね」などと言ってしまうこと。
サッカーをしていれば、ゴールを目指すのは当たり前。

こういった些末な事項で箇条書きを埋めてしまうのは勿体ない。伝えられる情報量には限りがある。

プレゼンにおけるNGワード集

~を改善する
上手くいってないのだから、改善するのは当たり前
⇒ 改善すること自体ではなく、どのように改善するかを相手に伝えないと意味がない

~を見直す
上手くいっていないのだから、見直すのは当たり前
⇒ どのようにして見直すのかを相手に伝えないと意味がない

~を推進する
やることが決まっているものを推進するのは当たり前
⇒ 具体的に何をするのかを相手に伝えないと意味がない

~を最適化する
最適化できるならするのは当たり前、最適化したくない人はいない
⇒ 具体的に何をすると最適化されるのかを相手に伝えないと意味がない

~のバランスをとる
これは「~を最適化する」と同じ、バランスをとるのは当たり前
⇒ どうなるとバランスがとれた状態で、そのために何をすればよいかを相手に伝えないと意味がない

~を徹底する
徹底できるならするのは当たり前
⇒ 具体的にどのように徹底するのかを相手に伝えないと意味がない

~を強化する
これは「~徹底する」と同じ、強化できるならするのは当たり前
⇒ 具体的にどのように強化するのかを相手に伝えないと意味がない

~を実行する
やっていることや、やることが前提のものを実行するのは当たり前
⇒ 実行すること自体ではなく、具体的に何をするのかを相手に伝えないと意味がない

時たま、お偉いさんのプレゼン内容が全く頭に入ってこないなーと思うときはだいたいこのワードが頻発だったりするな~と。