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WE ARE YOUR FRIENDS


金曜、仕事終わりに鑑賞。とてもファッショナブルで楽しい映画。大人が無理だとバカにしても、仲間はバカだなと笑って応援してくれる。いいタイトルだと思った。

物語はロサンゼルスのバレー地区。「ハリウッドヒルズの裏側に位置し、ポルノ産業とイカれた女が特徴で、自慢できるのは”BEST SUSHI”だけ!」という紹介でいかにも文化も食も二流かが分かる。丘を隔ててすぐのハリウッドが広がるこの地で、いつか成功をつかみ取り”あちら側”へと羽ばたこうと必死の友人4人組が、もがきながら青春するお話。

主人公がDJを目指していることから、EDMの世界的ブームもさることながら、DJという職業自体がいわゆる”アメリカン・ドリーム”を体現する存在になりつつあるんだなーと。今や世界でもかなり”稼げる”職業として名を馳せているし(アメリカの経済紙「フォーブス」に、2015年最も稼いだカルヴィン・ハリスの年収は6,600万ドル(日本円で約71億円))。

SFC(慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス)でも、なんか音楽作ってDJしてる人たちいたなーって端から見ていたけれど、今になって考えるとめちゃかっこいいな。先進的だったんですね彼らは。(とどうでもいい話はさておき)

ザック・エフロン、久々に見たけどやっぱりかっこいい。正統派イケメン役はかなり様になる。個人的には「ヘアスプレー」の役も好きだけどね。どうやら本人もこのバレー地区出身とか。自然と感情移入できたんだろうな。DJは機材を買って猛特訓したらしい。

すんごいムキムキやなと思ったら、これから公開される作品にライフセーバーとして出演するかららしい。これでも本作の為に少し筋肉を落としたとか。どうやって体づくりしてるんだろ。

ヒロインのソフィーを演じたエミリー・ラタコウスキー。どっかで見たことあるなーと思ったら「ゴーン・ガール」だった。浮気相手役だった。あと下記PVに出てたのね。

いやー、超美人。どうやら「NEXTミランダ・カー」との呼び声高いらしい。分かる気がする。にしても美人。

ニッキー・ロメロ、アレッソといった、本物のDJがちょっとしたシーンに出ているのには笑った。

爆音上映とかでもう1度観たいなー。目黒シネマさんあたりやってくれないかな。

最近観た映画のふりかえり。

社会人になって、あまり映画が観れていない。(とはいえ、おそらく平均よりかはかなり観ている(はず))

なので、自分の福利厚生のためにも毎週火曜日は映画デーと題し、遅くとも9時には帰社しレイトショーを観るといった日を設けたりしている中、最近結構よい映画が多々あった。ので、せっかくなのでまとめてみます。

マネー・ショート 華麗なる大逆転

金融に疎い為か、7割の理解しかできなかった。悔しい。ドリーム・ホームと通ずる面があるため、同時期に観るのがオススメ。

でも演者陣は良かった。コメディ系のスティーブ・カレルもはまり役だったし、クリスチャン・ベールの奇天烈さもすごい。バットマンと違い過ぎる。

そして、どれだけヒゲもじゃでも、やはりブラピはかっこいい。若干、サブタイトルに引っ張られ過ぎた感があるかな。

スポットライト 世紀のスクープ

まず、このような事件があった。という歴史的事実を映画を通して認識し、把握できるという価値を1,800円で買えるのであれば安すぎると思う。

マーク・ラファロ、マイケル・キートンの熱演が光っていたけど、実在するスポットライトチームのメンバーを演じ切るというかなりの重圧に耐え、素晴らしい映画にしてくれた役者陣、そして、この題材を映画化する過程にあったであろう様々な軋轢を乗り越えた制作陣に拍手。

ボーダーライン

良い。相当良い。結論、ベニチオ・デル・トロの映画だった。とにかく怪演すぎて、ただただ独壇場。「セリフを減らしてほしい」と要望していたらしい。減らす分、目線・頷き方で演ずると。まさにドはまり。さすが。

暴力的なシーンは極力省いているものの、進行するストーリーの様々が謎すぎて、観客すらが完全に蚊帳の外。第三者的にストーリーをくみ取りつつ観るのとはわけが違う。だからこそ気味が悪い。また、メキシコでは今この瞬間も同じような状況が繰り広げられていると思うと胸が痛む。

「Listen, nothing will make sense you to your American ears, and you will doubt everything that we do, but in the end you will understand. (よく聞け。お前たちアメリカ人には何も理解できないだろう。我々のやることすべてに疑いを持つだろう。だが、最後には君にもすべてがわかる)」

上記は、デル・トロ演じるアレハンドロのセリフ。この話の物語構造、すべてを言い表していると思う。また、不安感を煽らせる音楽も秀逸。基本的に重低音。

キャストの中では、エミリー・ブラントお姉さまが美しすぎて、もう一度「砂漠でサーモン・フィッシング」を観たくなった。あの顔が相当タイプだってことを改めて再認識。困り顔系美人。

この映画の原題となっている「SICARIO」。結論これは、デル・トロ演じるアレハンドロを指していたのか。

ラストシーンが秀逸。これから観る人は楽しみにしてほしい。

レヴェナント

ディカプリオ、トム・ハーディの凄まじい演技、そして、ツリーオブライフを連想させる美しい映像(撮影にはすべて自然光使用)と、坂本龍一(音楽)。そりゃ賞もとることは理解できる。

“撮影はすべて自然光のみ”と聞いても、ふーんって感じだったものの、つまりは1日2hしか撮影できないのか。と考えると、監督のこだわりが感じられるかつ、素晴らしいビジュアルをありがとうといった感じ。

近年のレオ様作品にしては、かなりセリフが少ない。また、レオ様演じる役柄はすべてが”逆走”していることに気づく。キャッチミー・イフ・ユー・キャン、J・エドガー、ウルフ・オブ・ウォールストリート…などなど。全てがすべて”何か”に立ち向かい、逆走する。何故だろうと思いつつ、似合うな。

とはいえ戦闘シーンの迫力は凄まじい。猟師たちが何者かに襲撃を受ける最初のシーンから圧倒される。カメラワークがとにかくすごい。(グリズリーって顔狙わないの?とか思ってしまったけど。)雪崩のシーンはCGではなく、本当に雪崩が起きているということを知り、更に驚き。

グラスが、熊の毛皮を纏うことに対する意味には気づけなかった。毛皮を着ることは単なる防寒という機能的意味がある他、獣の霊的な智慧と一体化しようとする人間の野生知の発露に基づくもの。だからこそ獣の毛皮を経済的取引のための商品として見る近代アメリカ白人と、霊力の顕現と捉えるインディアンの心性の断絶は深かったと。

記録によれば、インディアンは300マイル(約480キロメートル)の距離を磁石も地図も使わずに進み、まったく迷わずに目的地にたどり着けたらしい。

ラストシーンのカメラ目線は「バードマン」と重なる。あれは、イニャリトゥ方式なのかな?ロケハンは5年前からしていたと。さすがすぎる。

世界から猫が消えたなら

原作を読んでいたので、泣かないぞ的な構えで挑んだ結果、原作と同じポイントで結構泣いた。家族ものは涙腺が緩む。タツヤとトムさん以外の名前(キャベツ・レタスもか)が出てこないという不思議な作品。

原作は酷評だったけど、映画化したら面白いだろうな。というか原作者自体、映画プロデューサーだしな。と認識しながら読んだ原作は脚本のような作品だと思っていた分、映画化してくれてかなりうれしい。

濱田岳の演技がいい。オタ要素のあるコミュ障気味の人にありがちな、自分の分野の話は目を合わせないまま熱狂的に喋る感じとかがとてもリアル。

不協和音的な主題歌はCoocoを連想。不思議と安らいで心地が良い。ヒーリング効果的な?

トムさんのくだりは展開が早すぎて、アルゼンチンの色彩美と滝を堪能するしかなかったのと、主人公の決心がついた瞬間にBGMがポップになったのはちょっと違和感。そもそも、そんなに走っていいの?とも思ってしまうけどちょっとシニカルすぎるなと反省。

しかし、宮崎あおいはやっぱりかわいくて、猫飼いたい欲がひたすら高まる。また登場人物の服装と、映像の光とピントのぼやけ具合が温かい映画だった。うん。そんな感じ。

手紙ってやっぱりいい。

ズートピア

字幕版鑑賞。文句のつけようがない気がする。無駄がない。楽しい映画。観ようかなぁ…とか渋っている人はさっさと観るべき。

面白いトリビアがあったので、下記に引用。

・登場する動物は64種類。その64種類がそれぞれ性別や年代、ファッションや体型などの異なるタイプに分類され、外見の異なる約800種類ものキャラクターが誕生した。ただし哺乳類ではあるものの、人間にとってもっとも身近な存在であるイヌやネコは、ズートピアに暮らしていない。
・アメリカでは、免許センターに行くことは、丸一日を要することを意味する。その職員たちのスローな仕事ぶりへのちょっとした皮肉と遊び心から、免許センターで働く怠け者の設定ができあがった。
・地域ごとに異なる”顔”のニュースキャスターが登場。オリジナルのUS版ではヘラジカ、日本版ではタヌキ、中国版ではパンダ、オーストラリア&ニュージーランド晩はコアラ、ブラジル版はジャガーがニュースを読み上げる。

個人的にはビジネスマン役のヘミングと、Mr.ビッグがツボ。

また、J・K・シモンズ(”セッション”の鬼教師フレッチャー)が声の出演してるのは笑った。

サウスポー

主要キャスト3人の演技がすごくいい。ファイトシーンはやっぱり興奮したし、ジェイク・ギレンホールが素人に見えない。(本人は素人に見えないか不安だったらしい) そして、ナイトクローラーと別人すぎて、割とびびる。厳しいトレーニングで7キロ落とし、ほぼノースタントで演じてるっていうからすごい。

また、ホープは泥沼から這い上がる人間としての強さを得たけれど、その弱い彼を常に支えていた奥さんの人間としての芯の強さに惚れる。メンタル、体調と浮き沈みするスポーツ選手を支える妻。スポーツ抜きにしろ、女性側が懸命に支えるという、よく見る夫婦関係。やっぱり奥さんには敵わないんだな、改めてと悟った。(まぁにしても、主人公はダメ男レベルがなかなか高いけれど)

なぜか因縁の対決のラストは、るろうに剣心伝説の最期編を連想。そこまでアップダウンのある展開じゃなかったけど、拮抗してる感じがそれまたリアルだったかな。選手視点でのカメラワークを見て、自分には出来ないスポーツだと改めて認識した。以前主人公がお金で勝利した話が伏線にならなくてホッとした。

フォレスト・ウィテカーの安定の演技だし、007のマネーペニー(ナオミ・ハリス)出てるし、割と演者が豪華な印象。

いやぁ、にしてもレイチェル・マクアダムスがとびきりセクシー。あんな美しい奥さんがいたら、それはそれは。もうね。

以上7作品。どれも良作ばかり。来週の映画は何にしようかな。なんて。

救いようのない「夢」と「現実」

観てきました。「ドリームホーム 99%を操る男たち」。久々の社会派サスペンス。2007~8年、連鎖的に世界を揺るがしたサブプライム・ローン問題とリーマン・ショック。100年に1度とも言われた金融パニックのなか、債務にあえぐ庶民が自宅を没収される現実という、かなり骨太な題材。

ちなみに題名にある”99%”とは、ノーベル賞受賞の経済学者・ジョセフ・E・スティグリッツの著書「世界の99%を貧困にする経済」の中で提唱した「世界の富の1/4をたった1%の最富裕層が所有しており、残り99%は貧困である」という説からの引用です。

幼い頃からの思い出がぎっしりとつまり、家族との絆を育んできた「家」を、強制的に奪われる現実。その過酷な実情は思わず目を背けたくなりました。そして、弱者に対する不正が繰り返され、腐敗した銀行が何も罰せられずにお金を稼ぎ、貧富の差はますます広がっていく。理不尽極まりなく、まさに救いようのない。

かつては家族を構成する起点として重要な役割を持っていた「家」も、本作では世界中をターゲットにできる、いわば”商品”。富裕層にとってそれは投資の対象であると。その点、主人公たちの家に対する考え方はまさに対極的。今回立ち退きを命じられたデニスにとっての家とは、たとえどんなに質素な家であっても、愛する息子を守れるという力を表す象徴であり、一方悪徳ブローカーのカーバーにとっては、利益を上げるために数カ月で売り払う箱でしかない。

自分も含め、ほとんどの人は家族と過ごしてきた生まれ育った我が家に対し、特別な感情を抱くはず。その家から突然に出ろと言われ(しかも2分で)、そして挙句の果てには”不法侵入”呼ばわりされるとしたら、人は簡単に豹変するでしょうね。また、差し押さえに抗議する裁判では、1つの裁判が60秒で終わる。それほど多くの庶民に被害があったと。

普段ニュースやデータを通し、数字としてしか見えていなかった実情をその過酷さに遭遇した人々にスポットを当て、かなり感情的に描いている点を考えると、社会派サスペンスというよりもむしろ、ヒューマン・ドラマ的な要素が強い作品でした。鑑賞後、思わず誰かと議論したくなる。

主演のアンドリュー・ガー・フィールド、マイケル・シャノンは、もう~素晴らしかった。(思わずスパイダーマンとゾッド将軍が頭の中で闘い始めましたが)今作主演のアンドリュー・ガー・フィールドは脚本を30ページほど読み終えたところで、デニス役を演じたいと熱望したとか。

そんなデニスが、家を差し押さえられた相手であるカーバーとともに働き、段々と理性を失いつつ金稼ぎのシステムに溺れていく光景はかなりの見ごたえです。デニスが最後に下した決断と、作品冒頭のカーバーが対照的なのも上手い演出でしたね。フランク・グリーンとの関わりがなかったら、デニスも死者を出すという一線を越え、カーバーと同じようにどこまででも溺れていったんだろうな。

最後に、マイケル・シャノン演じるカーバーの印象的なセリフを引用。

“アメリカは負け犬に手を差し伸べない。この欺瞞の国は、勝者の勝者による勝者のための国だ”

“ノアの方舟に乗れるのは100人にひとりだ。他は溺れ死ぬ”