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そういえば、スター・ウォーズ。

を、観てました。先週末に。

観てよかったものと、何か書きたい欲に駆られるものをこのブログには書くようにしているんですが(どうでもいいですねすみません)、2年後のために何を思ったのかをメモ程度に残しておこうかなと。

あらすじは下記をご参照くださいませ。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のその後を描く、誰も観たことのない衝撃の「スター・ウォーズ」。ついにフォ ースを覚醒させたレイと、ダース・ベイダーを継ごうとするカイロ・レン。伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーの出現は何をもたらすのか?そして、“光”と“闇”の間で揺れ動く二人を待ち受ける“衝撃の運命”とは?

(下記ネタバレは避けます)

所感としては、なんだか飛躍しまくっていてまだなんともいえない…というのが正直なところです。エピソード9で本作に入れたツッコミの数々をきちんと回収できるのかちょっと不安ですね。

その他、回収できないツッコミは下記など。

https://sirabee.com/2017/12/25/20161432557/

ただ、序章と終章の間はやはり難しいんだろうなとも思っていて、それにしては見ごたえ自体は多分にあったんじゃないかなと。(そういえばエピソード2はひっちゃかめっちゃかではあった)(アナキンとオビワンの途上感が逆に好きだったりしたけれども)

スター・ウォーズというとなんだかいつの間にかお高く留まっているというか、高貴な作品になっていた印象なんですよね。

ただ、元はと言えばどこかもわからない辺境の地から出てきた主人公が活躍する話なので(アナキンは神話とちょっと絡められているので特別なんっだけど)。本作をそういったとこに原点回帰しようとしている心意気にはとても気持ちが高ぶりました。(ネタバレなのでこれ以上詳細には言えない)

文脈変わりますが、おしゃれというか、映画通なんすよ!みたいなアピールをしたいがためにスター・ウォーズを連呼したい大学生が多くて、そういうの見る度に絶賛”心の中で”中指を立ててもいました(脱線ココマデ)

また、前作にも増して見栄えのするシーンが多くて、例えばスノークとのシーンなんかは赤が存分に映える映像で最高でした。そういった意味では今回の7~9シリーズが一番好きかもしれない。

とはいえ、お前誰やねん!とか、このシーン要るの!?何?何何?みたいな頭にもなってしまったのは確か。次回作でぶっ飛ばしてくれることを期待してます。

あああああ、っと書きたいことは山積みなんですがもはやネタバレを通り越して、憶測でいろいろと語り始めてしまう気がするので、このくらいにしておきます。それでも一言言うならポーグ(ミレニアム・ファルコンに住み着いた鳥類)、かわいすぎませんか、、!

これを機に勢いあまって1~3を見返してみたんですが、エピソード2でパドメがアナキンへの抑えきれない想いを伝えたセリフが印象的すぎたので、最後に。

「Don’t be afraid.」
「I’m not afraid to die. I’ve been dying a little bit each day since you came back into my life.」
「What are you talking about?」
「I love you.」
「You love me? I thought we had decided not to fall in love that we would be forced to live a lie and that it would destroy our lives.」
「I think our lives are about to be destroyed anyway. I truly, deeply love you and before we die, I want you to know.」(英語字幕より)

「怖がらないで。」
「死ぬのは平気よ。あなたと再会して、毎日少しずつ死んでいたから。」
「どういう意味だい?」
「愛してるわ。」
「僕を愛してる? 愛は忘れようと決めたはずだ。偽りの日々を送るのは、人生の破滅だからと。」
「どの道、破滅は目の前なのよ。心から、心から、愛してます。死ぬ前に知っておいて。」(日本語字幕より)

あなたと再会して、毎日少しずつ死んでいたから。

何それ。そりゃ惚れるわ。

GET OUT

観てきました。巷で噂(?)のGET OUT。

制作費500万ドルで全米初登場1位。そして、アメリカの映画レビューサイトで99%の高評価を得た作品ですね。

あらすじは下記に。

ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、ある週末に白人の彼女ローズの実家に招待される。若干の不安とは裏腹に、過剰なまでの歓迎を受けるものの、黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚える。その夜、庭を猛スピードで走り去る管理人と窓ガラスに映る自分の姿をじっと見つめる家政婦を目撃し、動揺するクリス。翌日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティに多くの友人が集まるが、何故か白人ばかりで気が滅入ってしまう。そんななか、どこか古風な黒人の若者を発見し、思わず携帯で撮影すると、フラッシュが焚かれた瞬間、彼は鼻から血を流しながら急に豹変し、「出ていけ!」と襲い掛かってくる。“何かがおかしい”と感じたクリスは、ローズと一緒に実家から出ようするが・・・。

とてもよくできた作品だなーと。(にしても黒人の方って、本当に目が開くもんだな…)

観客に段々と違和感を植え付けていき、視点をずらし、実は・・・といった単なるホラーではなく、そこに黒人差別を掛け合わせたかと思いきや、クライマックスの畳みかけも凄まじい(思わず目をつむりたくなるほどに)。

また、ところどころのお笑い担当の入れ方もうまいんですよね。警官をしている友人しかり、主人公の恋人の弟くんしかり(どこかで見たと思ったらバリー・シールだった)

そして、なんといってもタイトルが秀逸。

“GET OUT”という二単語で表すことのできる意味合いが幾重にも重なっているんですね。(意味は下記を参照)

get out
[《 自動詞+ 副詞》 [W16-A341] óut]
(1) (外へ)出る; 外出する; (立ち)去る.
Get out! 出ていけ; 《俗語》 ばかな.
(2) (乗り物を)降りる.
get out at 32nd Street 32番通りで降りる.
(3) 逃げ出す.
(4) 〈秘密などが〉漏れる, 知れてしまう.
The secret got out at last. その秘密はとうとう漏れてしまった.
[《 自動詞+前置詞》 [W16-A341] óut…]
(5) 〈ドア・窓など〉から出る.
[《 他動詞+ 副詞》 [W16-A341] óut]
(6) 〈…を〉(外へ)出す, 取り出す; 〈栓・とげ・歯・しみなどを〉抜き取る.
Get out your books and turn to page ten. 本を出して 10 ページを開けなさい.
(7) 〈人を〉助け出す, 助けて逃がす.
(8) (図書館などから)〈本を〉借り出す.
(9) 〈預金などを〉引き出す.
(10) 〈本・新聞などを〉出版[発行]する.
(11) 〈…を〉生産する.
(12) 〈言葉を〉(やっと)発する, 言う.
(13) [get+目+out] 〈問題などの〉答えを引き出す, 〈問題を〉うまく解く.
[《 他動詞+前置詞》 [W16-A341]…òut…]
(14) 〈…を〉〈ドア・窓など〉から出す.

と、ネタバレをしないようにいろいろと書くつもりだったんですが、下記のブログの伏線回収具合がちょっと羨ましいほどにすごくて、(いい意味で)書く気が失せたので、ご紹介しておきます。(ほんとすごい)(冒頭の警官ネタと、帽子ネタは気付いた)

https://www.club-typhoon.com/archives/18823993.html

こちらのブログに付け足すことが唯一あるとするならば、ジョージナに「チクる」というスラングが伝わらなかったという点くらいですかね。(どうしてか?はネタバレなのでここでは割愛)

もともとは絶望的なエンディングだった本作。映画版に変更した理由も興味深かったので、最後に引用しておきます。

「この脚本を書き始めたのはオバマ大統領の時代だ。黒人の大統領が選ばれたことで「人種差別は終わった」と言われていたが、そんなのはうそだ。この映画は表からは見えない奥深いところで煮えたぎっている差別意識を暴こうとした。だから悲惨な結末で世界にパンチを入れたかった。これが現実だから」
 しかし「ゲットアウト」の編集段階で、差別は表面に現れた。白人警官が丸腰の黒人を殺害する事件が全米各地で頻発し、しかも警官たちは起訴すらされなかった。さらに人種差別を公言するドナルド・トランプが大統領に選ばれた。当初の絶望的なエンディングは現実そのものになってしまったのだ。
 「だから僕は結末を撮り直した。人々は映画の中くらい、救いとヒーローが必要だから」(本作DVDより)

監督の英断にあっぱれですね。

映像表現とアイデンティティの真価

観てきました。(当日、予報になかったのに雨が降ってきてちょっとうれしかった)

ちょっとすごいものを観てしまったな…という感覚が凄まじくて、エンドロールでようやく身体が熱くなっていることに気づいた。(ちょっと額が汗ばんでた)

謎がちりばめられているため超絶的にネタバレがしたくなくなるんですが、そこを我慢しつつ、例のごとく感想をつらつらと書いていきます。

あらすじは下記に。

追われるのはブレードランナー?世界を滅ぼす鍵を握るのは―。 舞台は2049年のカリフォルニア。ライアン・ゴズリング扮する“ブレードランナ ー”(※人間社会に紛れ込んでいる、労働用の人造人間“レプリカント”を処分する役目の捜査官)Kは、ある重大な秘密に辿り着き、その真相を知るためハリソン・フォード演じるかつてのブレードランナー、デッカードの行方を追っている。 冒頭でデイヴ・バウティスタ演じる男に、デッカードの行方を問いただすK。 レプリカントを製造するウォレス(ジャレッド・レトー)は、「“彼”が鍵を握っている」と言うが、彼とは誰を指すのだろうか? そして、デッカードの居場所をつきとめたKは、過去に何があったのかを彼に問う。前作『ブレードランナー』でレプリカントの恋人レイチェ ルと逃亡したデッカードがその後どうなったのか・・・

・まず、音響がすごい。あああハンズ・ジマー感、と思ったら予想通りハンズ・ジマーだった。加えて、監督がドゥニ・ヴィルヌーヴだからミステリアス感が前作にも増して増強されている気がする。(この音響の感じが好きな人は「ボーダーライン」を観てみてくださいね。ベニチオ・デル・トロ好きの方もぜひに)

・劇中に出てくるロサンゼルスの街並み、その看板類にはやはり日本語が使われているのは踏襲なのかー。オリジナル版の際はリドリー・スコットが近未来感を出すべくエキゾチック感を彷彿させたいがため、日本語がなによりも最適だったんだろうけど。付随して、コカ・コーラとか、PEUGEOTとか、作品中にプロダクトプレースメントさせるの、どのくらいの金額かかってるんだろ。協賛費用でカンパなのかな?

・本作のテーマは「命の意義とは」「アイデンティティ」にあるという前提に立った時、主人公Kの命があまりにも犠牲的すぎて、とても感じ入るものがありました。真理にすぐに辿り着いた彼も素晴らしいし、その後のクールな行動に思わず胸を打たれてしまう。

・にしても、ライアン・ゴズリングすごいな…。稼ぎ頭すぎる。話題作しか出てないやんもはや。本作の場合、脚本を読んだハリソン・フォードが「ライアン・ゴズリングが適役だ!!」と言って、監督サイドもそれに即同意したとのこと。確かにぴったしすぎた。正統派イケメンフェイスの上品さ、艶めかしさ、そしてミステリアスが共存する俳優、なかなかいない…。(ラ・ラ・ランドもよかったけれどね)

・また、はまり役という観点でいうと、やっぱりウォレスを演じたジャレット・レト。(実はミュージシャンなんですよね子の人)ダラス・バイヤーズ・クラブの演技もだいぶよかったけれど、個人的には本作がすごかったなー。なんなんだあの端正な顔立ちは。そして、あの白みがかかった黒目がこれまたかっこよいこと…(盲目という役どころなのでセンシティブですが)。

・予告編を見すぎたせいか、「デッカード!出るのか、デッカード!出たぁぁあ」といったテンションで、デッカードの出演シーンを今か今かと待ち望んでしまう自分がいたので、あまり見すぎないことをお勧めします(とはいえ動画貼ったけど)

・ジョイ(Joi)ほしい。もはや恋人というポジションを越えて、主人公のアドバイザー的役割まで発展している二人の関係性がとても興味深かった。Skinnerや、Skin-Job(人もどき)などと散々にけなされるシーンから、孤独かつ、なかなかにしんどい生活をしているKのよき理解者だったんだろうな。女優さん、かわいすぎる。(アナ・デ・アルマスという方らしい)(チェックせねば)

https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%82%B9&rlz=1C1CHBD_jaJP755JP755&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjD5qnHwKfXAhULf7wKHc-BBHAQ_AUICigB&biw=1163&bih=536

・いろいろな作品を思い出す作品でもあったな。(とはいえこのオリジナル版がいろんな映像表現の元祖なのだけど)ジョイがサービスとして一般化している様子からは「her」を、ジョイと主人公のラブシーンからは「愚行録(あくまでも映像的な意味合い)」を…といった感じで。

・ジョイが主に外出の際に時たまビニール製(?)のコートを着るのいいすね。前作ファンはうれしいはず。

・ラヴ強すぎ。こわい。

予告編を観ていた際は「リドリー・スコット、ドゥニ・ヴィルヌーヴ、ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード」って、このメンツでこけたら戦犯じゃないか…と思ってたんですが、まんまとやられました。

あの密室にいた研究者が泣いた意味を推し量ると、胸が熱くなります。Kに対する想いを想像すると。

相対する、全てを知ったKの清々しく精悍な表情。

ああ、いいシーンだったな。