独身貴族はどうして良かったのかを考えてみた。

独身貴族。木曜の楽しみが終わってしまいました。

今期、唯一最初から最後まで観た作品。
どうして良かったのかを、自分なりに考えてみました。

・セリフが良いから

「僕はずっと自分には結婚なんて必要ないと思ってました。
誰かが隣にいる人生よりひとりで生きる人生のほうが充実している、
そう思ってました。
だってそうでしょ?
趣味思考が違う
考えてることが違う
一緒にいても楽しいと思える保証がない
そんな誰かと人生の貴重な時間を共有するなんて
なんてもったいないことだと考えていました。
でも
彼女と会って、変わりました。
考えてる事が違うから、知りたい。
知ってほしい。
違うから面白い。
でも仕事をするうえで基本的な価値観が一緒で
お互いが面白いと思えるものを探していく感覚
頭を悩ませる時間は、このうえなく楽しかった。
でも彼女に、僕は必要ありません。
僕もこれ以上、彼女になにかを求めたりする気はありません
大切な事を気づかせてくれただけで、僕は彼女に感謝しています。
正直、僕とあなたは世間のカップルとは違うかもしれないけど
僕らのやり方で、僕らの関係を築けませんか?
僕は、あなたにとって必要な人間になりたい
そして、これからふたりで、穏やかな人生を歩いていきたいとおもってます。」

「(きみの脚本を)最初に読んだとき、
書いた人間がどんな人か、すぐにわかったよ。
髪の毛や服にそんなに気をつかう人じゃなくて、
外で遊ぶより本が好き。本よりもっと映画が好き。
好奇心旺盛で、
ダイヤのネックレスよりは、野に咲く花のほうが好き。
いつも夢見てるけど、
物事の本質を見抜く目があって、
こだわりがあって、意志が強くて、
まあ、頑固とも言うけど。
いろんなとこが似てるなあと思ったんだ。
この世で、そんな人間、自分だけだと思ってたけど、
ついに見つけたと思ったんだ。」

素敵。

・高級感があって、お洒落だから

主人公宅の靴の一つ一つ、服装、書斎の高級感がいいんです。また、出演者の服装がお洒落。進が着ているファッションは、色合いが難しいのに本当に着こなしている。流石ですなぁ。伊藤英明。草彅君の服装の方が好きですけども。

・浮世離れ、現実味のないキャラが引き立てるから

とにかく、デヴィ夫人と礼子さんの存在感ですよね。すごい。最終回の礼子さんはただただイケメンでした。

・オープニングに出てくる名言が良いから

出来るだけ早く結婚することは 女のビジネスであり、 出来るだけ結婚しないでいることは 男のビジネスである バーナード・ショー

夫婦を長続きさせる秘訣だって? それは一緒にいる時間を なるべく少なくすることさ ポール・ニューマン

急いで結婚する必要はない。 結婚は果物と違って いくら遅くても季節外れになることはない トルストイ

結婚とは, 彼の権利を半分にして 義務を二倍にすることである ショーペンハウアー

良い女房を貰おうと思ったら、ダンスの輪の中から選ばずに、畑で働いてる女性の中から選ばなくてはならない。 プリボイ

・毎回違った映画の曲が流れるから

モダン・タイムスの”Smile”、オズの魔法使いの”Over The Rainbow”、ティファニーで朝食をの”Moon River”、エデンの東の”East of Eden”、スティングの”The Entertainer”などなど….毎回毎回素敵なんです。映画好きにはたまらない。

・友情出演の手法が上手いから

同じフジテレビ系列で、草彅君主演のドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」で共演した美山加恋ちゃんの友情出演シーンが、たまらなくお洒落でした。お互いに微笑むだけなのに、尺を少し長く持たせてることで全くわざとらしくなく意味を持たせている。シーンの情景もとっても素敵。ただ、デヴィ夫人の「お・も・て・な・し」パロディはいらなかったですね。

・最終的に超円満になるから

最後一人として嫌みのある役どころの人がいなくなりましたね。人間関係的にも誰一人いざこざがない。(弟の離婚調停はあれど)皆、笑顔で「8月のボレロ」のクランクインを始めるところで終わる。まぁなぜデヴィ夫人まであの場に居合わせたのかは謎にしろ、思わず笑顔になる終わり方だったかと。

・主役の兄弟が良い人すぎるから

あれだけお金持ちで、一人で生きていけると豪語する兄と、八岐大蛇呼と呼ばれ、離婚調停進行中の弟。全くといって普通ではないですよね。だから、感情移入がすぐに出来るかといったら、そんなこともないはず。でも、そんなの関係ないくらいに、主役の二人の人柄がとにかく良い。目に見える優しさ、見えない優しさ、色んな優しさがあるけれど、主役の二人はその塊のようで。その優しさに応援したくなるという。

・映画のセリフが出てくるから

トム・ハンクスとメグ・ライアンの「めぐり逢えたら」もそうだし、サンドラ・ブロックの「あなたが寝てる間に…」のセリフも出てきましたね。

・制作陣が、映画好きだから(おそらく

主人公達が好きな映画として話題にする「あじさい」は、ソフィア・ローレン主役の名作「ひまわり」を連想させて作っているんでしょう。制作陣の映画に対するリスペクトが垣間見えるシーンが沢山あるのが素敵なんです。

・激しさがないから

ストーリーとしては、かなり古典的だと思うんです。「三角関係」「サクセスストーリー」「家柄や身分を超えた純愛」と。それでも何故いいのか。といったら、激しさが全く無かったからだと思います。草彅剛演じる守の丁寧語がそれを更に引き立てる。よって視聴者は安心して観られる。最近のドラマではかなり珍しく、逆に良かったんでしょう。

・草彅剛の声が良いから

セリフの一言一言、丁寧語の発言の一つ一つを引き立てるんですよね。あの優しい深みのある声が。羨ましいくらい良い声でした。

・スーツ萌えするから

草彅君演じる守のスーツ姿が素晴らしくカッコいいんです。身体に本当にぴったりなサイズに、全体的のモノトーンの服装。ネクタイにちょっと遊び心を持たせたりして。やはりスーツは短髪の男性の方が似合いますね。

・北川景子がとにかく美人だから

もう言うことなしです。

・主題歌のサビが耳に残るから

SMAPの「シャレオツ」。悔しいけど、サビは耳に残って思わず口ずさんでしまうんです。パッとしない歌だなーと思っていたのに。(いや、いまでもしないんですけど)

・山Pが本人役で出てるから

斬新でしたね。

ジャニーズを出す事による視聴率稼ぎなど色々ありますが、毎回10%以上はかなり良かったのではないかと思います。全体的な世界観がきちんと統一されていた、かつ、その雰囲気に惹かれていたんでしょう。

スペシャル版が放送されることを、楽しみにしています。

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