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「BtoBマーケティング”打ち手”大全」を読んだ。

最近、有難いことにBtoBマーケティングの相談、壁打ち等を受けることが増えてきまして、これは一度体系的に振り返りたいぞ…?という危機感に駆られたため、読んでみました。

下記、かなり基礎的なものも含みますが、考え方として残しておきたいことのメモです。

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  • BtoB商材の購買意思決定プロセスは「問題の認識 ⇒ 情報探索 ⇒ 代替品の評価 ⇒ 購買決定 ⇒購買後の行動
    • そのため、課題を抱えている人にアプローチできているか、課題解決に適切な商品・メッセージングかが最重要
  • ニッチな商材ほど、オフライン施策が効く
    • 特に、業界特化×大企業はテレアポ・展示会の優先度が上がる
      • SMB向け商材は母数が多く、一方で高単価になりにくい =THE MODEL型がハマる
      • ニッチ×ターゲット数の少ない(大企業向け)は、テレアポ・DM、展示会、イベント出店でリードを獲得していく方が手っ取り早い
  •  誰もナーチャリングされたいとは思っていない
    • それよりも、顧客の「欲しい」タイミングを逃さないことが重要
    • BtoBでは次の3つの特性により、検討に進むタイミングがつかみにくい
      • 複数人で意思決定がなされる
      • 担当者や部署によって状況が変化する
      • 期末の予算消化など急を要する場合がある
        • よって、顧客のタイミングをキャッチできる仕組みを構築し、選ばれる存在になることが先決
  • BtoB特有のDMU(Decision Making Unit:意思決定関与者の集団)
    • ユーザー:実際に製品・サービスを使う人々
    • 起案者:社内の課題に気づき、その課題を解決する提案を行う人々(部門長、経営企画担当者など)
    • 購入者:製品・サービスを実際に購入する人々
    • 決定者:意思決定を行う人(部門長、経営者など)
    • インフルエンサー:起案者や意思決定に対して助言をする有識者
    • チェッカー:費用が自社の予算から逸脱していないか、機能や仕様が条件を満たしているか確認する役割の人々
      • 広告をはじめとした各種コミュニケーションは、上記ターゲットを絞って適切にアピールする必要がある
  • 顧客の購買意思の起点となるコンペリングイベントを意識する
    • コンペリングイベント:従わざるを得ない出来事、対処しなければいけない問題の発生
      • 顕在型コンペリングイベント:社内外での特定の事象・問題が起き、対処する必要がある状況
        • 例:法改正にあわせてシステムを変更したい
        • 例:Webサイトをリニューアルしたい
        • 例:退職による欠員を補充するため、新規採用が必要
      • ソリューション型コンペリングイベント:顧客の課題に対して、自社から期限を決めて作り出したもの
        • 例:1年以内に営業職を人員数を1.5倍にする、そのための採用活動を3か月後から開始する、その実現に今月中での採用支援の発注が必要
      • 自社都合型コンペリングイベント:自社が実施するキャンペーンなど
        • 例:今月中に発注してくれたら20%オフ
  • ホワイトペーパーの王道はざっくり3パターン
    1. 調査レポート
    2. 事例集
    3. ノウハウ
      • 教科書、チェックリスト、セミナー資料、課題解決、マンガ、比較表、入門書、用語集
  • 顧客の課題認識段階と必要なコミュニケーション(サンプル)
    1. 課題に気づいていない
      • ⇒課題を根付かせる
    2. 課題に気づいているが、何もしない
      • ⇒「コスト<リターン」になるように行動するメリット、行動しないデメリットを伝える
    3. 課題を自力で解決しようとしている
      • ⇒自力で解決する難しさ、非効率さを伝える
    4. 課題に対して異なる製品カテゴリを想起する
      • ⇒自社製品カテゴリの祖納に気づいてもらう、併用を促す
    5. 課題に対して自社製品カテゴリの競合を想起する
      • ⇒製品カテゴリの内での自社の特長・強みをアピールする
    6. 課題に対して自社製品を想起する
      • ⇒行動のハードルを取り除く(主に検索)
  • 勝てる広告文を作る7つのTips
    1. 法人表記を入れる
      • 例:法人限定 電気代の見直しはこちらから|株式会社XXXX
    2. 具体的な数値を入れる
      • 例:400社以上が導入、売上30%増加、コスト削減50%実現
    3. 製品・サービスの強みを入れる
      • 例:価格の安さ、商品提供の早さ、発注規模の柔軟さ、老舗企業である、地域の広さ・専門性、独自機能 など
    4. 手に入れられるものを明確にする
      • 例:比較表ダウンロードはこちら、資料を無料でダウンロード
    5. 権威・実績×おすすめで訴求する
      • 例:導入数500社突破|おすすめの会計システムはコレだ
    6. 感嘆文を使う
      • えっ!こんなにコストが下がるの?
    7. 【】を使う
      • 【0円】から導入可能|【経理管理システム】〇〇

「Blabo!」というサービスが素敵だと思う

恥ずかしながら存じ上げていなかったんですが、めちゃよいなと思ったサービスがこちら。

https://bla.bo/

企業側が用意したお題に対し、ユーザーが生活者視点でアイデアを出すというサービス。

(ちなみに、ブラボー!ではないんですね。ブラボ!です)

最近CMプロモーションも打ってた”ごはんとたべるシチュー”も、このBlabo!を通して生まれた商品らしい。(下記)

https://housefoods.jp/products/special/stewonrice/index.html

代表の坂田さんは消費財マーケティング出身で、当時勤めていた企業の生活者に向いていないマーケティングの現状、売れ残って廃棄されていく商品の数々に課題感をもって立ち上げたそう。

https://bnl.media/2017/04/blabo-sakata.html

(ひょんなことでお会いすることがありましたが、スーパーイケメンかつ聡明な方でした…)

生活者との共創で、ずれのないマーケティングをしていくというサービス路線がそもそもよいなーと思っていたんですが、このBlabo!でアイデアを出し合っているユーザーに対して金銭的メリットなどはないらしく。

まさに「モチベーション3.0」的なコミュニティが構築されていることがとても新鮮でした。(クラウドソーシング業界にいた身としては尚更)

今ではロッテ、ライオン、ハウス食品などの飲食・消費財メーカーや、IT系、地方自治体からこぞって依頼が来ているとのこと。10数名の企業でここまでナショクラとお付き合いできているのは純粋にすごいですよね。

そんな代表の坂田さんの著書が下記。

2Cの現場において、「企業の強み」と「生活者の本音」の重なり部分を活かして課題解決をしたケーススタディが数多く収録。

USJなど、割と有名どころで馴染み深いものも多いので読みやすいかと。事例を幅広く知りたい企画担当・マーケ担当の方は特によいかもです。