タグ別アーカイブ: エミリー・ブラント

最近観た映画のふりかえり。

社会人になって、あまり映画が観れていない。(とはいえ、おそらく平均よりかはかなり観ている(はず))
なので、自分の福利厚生のためにも毎週火曜日は映画デーと題し、遅くとも9時には帰社しレイトショーを観るといった日を設けたりしている中、最近結構よい映画が多々あった。せっかくなのでまとめてみる。

マネー・ショート 華麗なる大逆転

金融に疎い為か、7割の理解しかできなかった。悔しい。ドリーム・ホームと通ずる面があるため、同時期に観るのがオススメ。でも演者陣は良かった。コメディ系のスティーブ・カレルもはまり役だったし、クリスチャン・ベールの奇天烈さもすごい。バットマンと違い過ぎる。そして、どれだけヒゲもじゃでも、やはりブラピはかっこいい。若干、サブタイトルに引っ張られ過ぎた感があるかな。

スポットライト 世紀のスクープ

まず、このような事件があった。という歴史的事実を映画を通して認識し、把握できるという価値を1,800円で買えるのであれば安すぎると思う。マーク・ラファロ、マイケル・キートンの熱演が光っていたけど、実在するスポットライトチームのメンバーを演じ切るというかなりの重圧に耐え、素晴らしい映画にしてくれた役者陣、そして、この題材を映画化する過程にあったであろう様々な軋轢を乗り越えた制作陣に拍手。

ボーダーライン

良い。相当良い。結論、ベニチオ・デル・トロの映画だった。とにかく怪演すぎて、ただただ独壇場。「セリフを減らしてほしい」と要望していたらしい。減らす分、目線・頷き方で演ずると。まさにドはまり。さすが。

暴力的なシーンは極力省いているものの、進行するストーリーの様々が謎すぎて、観客すらが完全に蚊帳の外。第三者的にストーリーをくみ取りつつ観るのとはわけが違う。だからこそ気味が悪い。また、メキシコでは今この瞬間も同じような状況が繰り広げられていると思うと胸が痛む。

「Listen, nothing will make sense you to your American ears, and you will doubt everything that we do, but in the end you will understand. (よく聞け。お前たちアメリカ人には何も理解できないだろう。我々のやることすべてに疑いを持つだろう。だが、最後には君にもすべてがわかる)」

上記は、デル・トロ演じるアレハンドロのセリフ。この話の物語構造、すべてを言い表していると思う。また、不安感を煽らせる音楽も秀逸。基本的に重低音。キャストの中では、エミリー・ブラントお姉さまが美しすぎて、もう一度「砂漠でサーモン・フィッシング」を観たくなった。あの顔が相当タイプだってことを改めて再認識。困り顔系美人。

不器用で素敵な「向き」の映画

この映画の原題となっている「SICARIO」。結論これは、デル・トロ演じるアレハンドロを指していたのか。
ラストシーンが秀逸。これから観る人は楽しみにしてほしい。

レヴェナント

ディカプリオ、トム・ハーディの凄まじい演技、そして、ツリーオブライフを連想させる美しい映像(撮影にはすべて自然光使用)と、坂本龍一(音楽)。そりゃ賞もとることは理解できる。

“撮影はすべて自然光のみ”と聞いても、ふーんって感じだったものの、つまりは1日2hしか撮影できないのか。と考えると、監督のこだわりが感じられるかつ、素晴らしいビジュアルをありがとうといった感じ。

近年のレオ様作品にしては、かなりセリフが少ない。また、レオ様演じる役柄はすべてが”逆走”していることに気づく。キャッチミー・イフ・ユー・キャン、J・エドガー、ウルフ・オブ・ウォールストリート…などなど。全てがすべて”何か”に立ち向かい、逆走する。何故だろうと思いつつ、似合うな。

とはいえ戦闘シーンの迫力は凄まじい。猟師たちが何者かに襲撃を受ける最初のシーンから圧倒される。カメラワークがとにかくすごい。(グリズリーって顔狙わないの?とか思ってしまったけど。)雪崩のシーンはCGではなく、本当に雪崩が起きているということを知り、更に驚き。

グラスが、熊の毛皮を纏うことに対する意味には気づけなかった。毛皮を着ることは単なる防寒という機能的意味がある他、獣の霊的な智慧と一体化しようとする人間の野生知の発露に基づくもの。だからこそ獣の毛皮を経済的取引のための商品として見る近代アメリカ白人と、霊力の顕現と捉えるインディアンの心性の断絶は深かったと。

記録によれば、インディアンは300マイル(約480キロメートル)の距離を磁石も地図も使わずに進み、まったく迷わずに目的地にたどり着けたらしい。

ラストシーンのカメラ目線は「バードマン」と重なる。あれは、イニャリトゥ方式なのかな?ロケハンは5年前からしていたと。さすがすぎる。

世界から猫が消えたなら

原作を読んでいたので、泣かないぞ的な構えで挑んだ結果、原作と同じポイントで結構泣いた。家族ものは涙腺が緩む。タツヤとトムさん以外の名前(キャベツ・レタスもか)が出てこないという不思議な作品。

原作は酷評だったけど、映画化したら面白いだろうな。というか原作者自体、映画プロデューサーだしな。と認識しながら読んだ原作は脚本のような作品だと思っていた分、映画化してくれてかなりうれしい。

濱田岳の演技がいい。オタ要素のあるコミュ障気味の人にありがちな、自分の分野の話は目を合わせないまま熱狂的に喋る感じとかがとてもリアル。

不協和音的な主題歌はCoocoを連想。不思議と安らいで心地が良い。ヒーリング効果的な?

トムさんのくだりは展開が早すぎて、アルゼンチンの色彩美と滝を堪能するしかなかったのと、主人公の決心がついた瞬間にBGMがポップになったのはちょっと違和感。そもそも、そんなに走っていいの?とも思ってしまうけどちょっとシニカルすぎるなと反省。

しかし、宮崎あおいはやっぱりかわいくて、猫飼いたい欲がひたすら高まる。また登場人物の服装と、映像の光とピントのぼやけ具合が温かい映画だった。うん。そんな感じ。

手紙ってやっぱりいい。

ズートピア

字幕版鑑賞。文句のつけようがない気がする。無駄がない。楽しい映画。観ようかなぁ…とか渋っている人はさっさと観るべき。

面白いトリビアがあったので、下記に引用。

・登場する動物は64種類。その64種類がそれぞれ性別や年代、ファッションや体型などの異なるタイプに分類され、外見の異なる約800種類ものキャラクターが誕生した。ただし哺乳類ではあるものの、人間にとってもっとも身近な存在であるイヌやネコは、ズートピアに暮らしていない。
・アメリカでは、免許センターに行くことは、丸一日を要することを意味する。その職員たちのスローな仕事ぶりへのちょっとした皮肉と遊び心から、免許センターで働く怠け者の設定ができあがった。
・地域ごとに異なる”顔”のニュースキャスターが登場。オリジナルのUS版ではヘラジカ、日本版ではタヌキ、中国版ではパンダ、オーストラリア&ニュージーランド晩はコアラ、ブラジル版はジャガーがニュースを読み上げる。

個人的にはビジネスマン役のヘミングと、Mr.ビッグがツボ。
また、J・K・シモンズ(”セッション”の鬼教師フレッチャー)が声の出演してるのは笑った。

サウスポー

主要キャスト3人の演技がすごくいい。ファイトシーンはやっぱり興奮したし、ジェイク・ギレンホールが素人に見えない。(本人は素人に見えないか不安だったらしい) そして、ナイトクローラーと別人すぎて、割とびびる。厳しいトレーニングで7キロ落とし、ほぼノースタントで演じてるっていうからすごい。

また、ホープは泥沼から這い上がる人間としての強さを得たけれど、その弱い彼を常に支えていた奥さんの人間としての芯の強さに惚れる。メンタル、体調と浮き沈みするスポーツ選手を支える妻。スポーツ抜きにしろ、女性側が懸命に支えるという、よく見る夫婦関係。やっぱり奥さんには敵わないんだな、改めてと悟った。(まぁにしても、主人公はダメ男レベルがなかなか高いけれど)

なぜか因縁の対決のラストは、るろうに剣心伝説の最期編を連想。そこまでアップダウンのある展開じゃなかったけど、拮抗してる感じがそれまたリアルだったかな。選手視点でのカメラワークを見て、自分には出来ないスポーツだと改めて認識した。以前主人公がお金で勝利した話が伏線にならなくてホッとした。

フォレスト・ウィテカーの安定の演技だし、007のマネーペニー(ナオミ・ハリス)出てるし、割と演者が豪華な印象。

いやぁ、にしてもレイチェル・マクアダムスがとびきりセクシー。あんな美しい奥さんがいたら、それはそれは。もうね。

以上7作品。どれも良作ばかり。来週の映画は何にしようかな。なんて。

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不器用で素敵な「向き」の映画

22歳のうちに100本以上の映画を見ると、標榜していたわけですが、23本目の映画「砂漠でサーモンフィッシング」を観ました。
2012年12月13日、第70回ゴールデン・グローブ賞で、作品賞、主演男優賞、主演女優賞にノミネートされた作品です。

英国で一大ブームを巻き起こしたポール・トーディの小説「イエメンで鮭釣りを」を、「スラムドッグ$ミリオネア」のサイモン・ビューフォイ脚本、「ギルバート・グレイプ」のラッセ・ハルストレム監督で映画化。無謀な国家プロジェクトに巻き込まれた主人公の学者が奔走する姿や、プロジェクトにかかわる人間たちの恋や友情をユーモラスに描く。英国の水産学者ジョーンズ博士のもとに、砂漠の国イエメンの大富豪から、鮭釣りがしたいのでイエメンに鮭を泳がせてほしいという依頼をもちこまれる。そんなことは不可能と一蹴したジョーンズだったが、中東との緊張緩和のためにと外務省が支援を決め、首相まで巻き込んだ荒唐無稽な国家プロジェクトに展開してしまう。ジョーンズ博士役にユアン・マクレガー。共演にエミリー・ブラント、クリスティン・スコット・トーマスら。

小説を読んでから映画を観てしまうと、かなりがっかりするらしいこの映画。ちょっとストーリーが違うみたいですね。

まぁ「砂漠の国イエメンで、鮭を釣る。」という設定自体がかなり奇想天外で、映画にする際のインパクトは凄いものの、詳細な描写を読んでからだと「ん?」って思ってしまうんでしょう。納得といえば納得です。

ストーリー自体に関しては、かなり予定調和的でした。こうなるんだろうな。という感じで話が進んでいく。

それでも、いいなぁと思ったのは映像の表現方法。

「主人公が通常通り出勤しようとしたものの、ヒロインが心配で、家を尋ねるシーン」「溯上は出来ないとされていた養殖の鮭が、向きを変えて溯上し始めるシーン」というこの物語のカギを握るシーンがあるのですが、二つの象徴的なシーンを同じような撮り方で重ねて表現しているのがとてもよろしい。

この作品はおそらく「向き」の映画なんだろうと思いました。

  • イエメンの砂漠地帯で鮭釣りするという当初ばかばかしいと思っていたプロジェクトにのめり込んでいく主人公の向き
  • 絶対に溯上できないとされていた養殖の鮭が遡上する向き
  • 戦地から帰ってきた昔の恋人と帰国せずに、主人公とともにイエメンでのプロジェクトを続けると決断するヒロインの向き
  • アクシデントにより一時失敗かと思いきや、鮭が生きていたことによる希望への向き

全てUターンするんですね。
そのことが、主人公と鮭の映像で表されていたんじゃないかと思います。

そして、妻がいる研究者の主人公と、恋人がいる大富豪の代理人のヒロインの異国での恋愛がとても好きでした。一応この映画の括りは”ラブストーリー”なんだけど、ラブストーリーにしてはとても控えめというか、わざとらしさが全くない。ユアン・マクレガー演じる主人公の、ちょっとピントのずれた気弱な性格のおかげなのかな。

ところどころに含まれている笑える要素もイイ。特に首相と広報担当者のチャットの様子。政府を笑い者にする感じは、イギリス映画ならではといった感じかと。

にしても、美人ですね。エミリー・ブラント。どっかで観たなぁと思ったら「LOOPER」でした。
色白で青い目をしている西洋の美女は、黒髪の方が映えると思いますね。ただの黒髪フェチでしょうか。

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