タグ別アーカイブ: 山崎ナオコーラ

その一文に馳せる思い。

先日、数億年ぶり(謎のウソ)くらいに漫喫に行ったんですけど、なんかもうスーパー極楽ですね。もはやずっと居られる….(ハマってしまいそう)(暇人がばれるな。笑)

読んだのは「PLUTO」。

>> PLUTO – ウィキペディア

学生の時に仲良くしてくれていた先輩(何故か一年中家のカギを掛けないから、居座りまくってた)がおすすめしてたなーくらいで、ふと手に取ってみたんですが、結論、めっちゃ面白い。

“21世紀版鉄腕アトム”という立ち位置みたいですね。

『PLUTO』(プルートウ)は、手塚治虫の『鉄腕アトム』に含まれる「地上最大のロボット」の回を原作としている浦沢直樹の漫画。

存じ上げませんでしたが、かなり話題になった作品だそうです。(下記を参照)

第9回手塚治虫文化賞マンガ大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第41回星雲賞コミック部門受賞。宝島社の「このマンガがすごい!」2006年版オトコ編の1位、フリースタイルの「このマンガを読め!2005」の1位作品。単行本は850万部以上を売り上げている

感情移入のできる登場人物、ドラマ性のある展開を見せる脚本、どれをとっても素晴らしくて、もう一気に読み進めてしまいました。とはいえ、全8巻ほどなので気になった方は是非に。(と言いつつ、自分が買うかもしれない)

もうある程度前(10年前くらい?)の作品なので書いてしまうと、伝えようとしているのは「憎しみからは何も生まれない」というメッセージ。この一文を言いたいがために、8冊にわたって丁寧に物語が紡ぐことのできる浦沢直樹先生、ほんとすごいなー。(感銘した)

ひたすらタイプなコンテンツ形式なんですよね。ワンセンテンスワンメッセージではないですが、ああ、この一文を言いたいがために、作者はここまで頭をひねったのか…と最後にとてつもなく感激してしまえるような。(もちろん、感激できるほどに練られたストーリー性がないとダメです)

上記、映画でいえば「マイ・ブルーベリー・ナイツ」とかも割とその色強いですよね。(最後にしっとりと余韻たっぷりに伝えらえるそのメッセージは、ぜひ観て確認してください)(ジュードロウがひたすらイケメンなのと、画がだけでも楽しめるところがポイントです)(デートでもよいかも)

>> 映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』オフィシャルサイト

その点、山崎ナオコーラさんの「ニキの屈辱」と映画「her」を思い出します。

>> ナオコーラと「her」- つわものどもがゆめのあと

そんな「PLUTO」ですが、実は来年舞台やるんですね(!!!!)って、2015年に一度舞台で上映されていたとのこと。(知らなかった)

>> プルートゥ PLUTO | シアターコクーン | Bunkamura

主人公アトム役は前回の舞台と同じく森山未來。そしてウランちゃんを土屋太鳳(!)その他、大東駿介、吉見一豊、吹越満、柄本明と、これまたキャストが豪華….。

そして、なんとなんと映画化もされるとのこと。(ほんとですかWikipedia先生)

2010年、映画の制作が発表されている

アメリカの映画プロダクションイルミネーション・エンターテインメントは、手塚プロダクションと共同で本作を基にした実写映画を企画・製作中であると発表した

楽しみがまた増えてしまったな。

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ボーイミーツガールの極端なもの


たまには本の感想でも。

(ちなみにボーイミーツガールといえば、TRFではなく、WORLD ORDER版が好き。)

まずは、タイトルに惹かれた。素晴らしくキャッチー。
思えば、山崎ナオコーラの作品を手にしたキッカケはタイトルだったように思う。(多分)
(「人のセックスを笑うな」「長い終わりが始まる」などなど、、、。)
気になった方はぜひ。ちなみに「ニキの屈辱」「男と点と線」がおすすめ。(タイトル買いダメやん!という)

そして、目次もキャッチー。これを見ただけで興味が湧く人もいる(?)はず。

第1話 処女のおばあさん
第2話 野球選手の妻になりたい
第3話 誰にでもかんむりがある
第4話 恋人は松田聖子
第5話 「さようなら」を言ったことがない
第6話 山と薔薇の日々
第7話 付き添いがいないとテレビに出られないアイドル
第8話 ガールミーツガール
第9話 絶対的な恋なんてない
エピローグ

タイトルからも分かるように、恋愛もの。ただ、ボーイミーツガールを謳っているわりに、いきなり老婆が主人公だったりと、正統派な恋愛小説っぽさはゼロ。それでも、この変化球満載な不思議さがこの人の面白さでもあったりして。それぞれの短編が最後につながった際には、一種のカタルシスを感じる。

また、一話ごとに出てくるサボテンがキャッチー。
各話ごとにカラー付きでサボテンの写真と解説のページを掲載。思えば表紙カバーもサボテン。なぜだろう。と少し疑問に思いつつ、最後には収束。

「多肉植物って、時間だと思うんです。」「時間が顔に出るのねえ。生まれ方より育ち方なのね」

小さいもの、大きいもの。多肉植物は世界の多様性を示してくれる。芸術家を志していたとき、ピエールは「マイノリティのために芸術はある」と感じていた。

全てはこれを言うためなのか。なんて贅沢。

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ニキがひたすら可愛らしい。

昨日、山崎ナオコーラさんの「ニキの屈辱」を読みました。
まぁ大晦日に読むべきものなのかってところは定かではありませんが。

有名写真家のニキ、主人公の男の子の二人の写真家としての師弟関係、そして恋愛関係を描いた作品なんですが、すごいよかったです。

二人の距離感であったり、心理描写が心に沁みて。ほっとしつつも悲しい。

この作家さんのライトな作風がすごく好きですね。
そのライトさを心理描写の巧みさと、文章の無駄のなさでカバーしている感じがまた好きです。
無駄のなさといっても、きちんと読ませてくるところのセンスが素晴らしいんですが。

恋愛下手が恋愛に前のめりになる感じとか、男性としての心変わりとか、本当に自然で。その分、沁みました。
今回の場合はニキの不器用さと、加賀美くんの器用さが。(同じ男性として、加賀美くんのことはあまり好きではないですが)

加賀美くんは「差別」に関心があるという設定で、それはまぁ男性的だな。と思っていましたが、彼がニキに惹かれた理由もきっとプロとして有名なニキが他と違うからだったんですね。ただ、その”違い”は刻一刻と変わっていく。それをニキも加賀美くんも理解している。
ある意味ファインダー越しにお互いを見ていたんだな。と。それではうまくはいかない。

「恋愛は始まった速度で続けられない」ということを物語っていたように思います。

自分自身のもつ”芸術”を相手に教えてあげていたと思いきや、ある日突然、自分よりも相手の方が活躍していたりする。
恋愛に優劣感情はないにしろ、それを気にしてしまう加賀美くん。ある意味どうしようもないですね。

写真家としての自分がもう通用しないのではないか。と感じてしまうニキが不器用さがたまらなく切なかったです。
また、加賀美くんの右肩上がりで少し傲慢さが出てきた感じがそれを引き立てていました。

ニキのことばの一つひとつがとにかくかわいい。

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