不器用で素敵な「向き」の映画

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22歳のうちに100本以上の映画を見ると、標榜していたわけですが、23本目の映画「砂漠でサーモンフィッシング」を観ました。
2012年12月13日、第70回ゴールデン・グローブ賞で、作品賞、主演男優賞、主演女優賞にノミネートされた作品です。

英国で一大ブームを巻き起こしたポール・トーディの小説「イエメンで鮭釣りを」を、「スラムドッグ$ミリオネア」のサイモン・ビューフォイ脚本、「ギルバート・グレイプ」のラッセ・ハルストレム監督で映画化。無謀な国家プロジェクトに巻き込まれた主人公の学者が奔走する姿や、プロジェクトにかかわる人間たちの恋や友情をユーモラスに描く。英国の水産学者ジョーンズ博士のもとに、砂漠の国イエメンの大富豪から、鮭釣りがしたいのでイエメンに鮭を泳がせてほしいという依頼をもちこまれる。そんなことは不可能と一蹴したジョーンズだったが、中東との緊張緩和のためにと外務省が支援を決め、首相まで巻き込んだ荒唐無稽な国家プロジェクトに展開してしまう。ジョーンズ博士役にユアン・マクレガー。共演にエミリー・ブラント、クリスティン・スコット・トーマスら。

小説を読んでから映画を観てしまうと、かなりがっかりするらしいこの映画。ちょっとストーリーが違うみたいですね。

まぁ「砂漠の国イエメンで、鮭を釣る。」という設定自体がかなり奇想天外で、映画にする際のインパクトは凄いものの、詳細な描写を読んでからだと「ん?」って思ってしまうんでしょう。納得といえば納得です。

ストーリー自体に関しては、かなり予定調和的でした。こうなるんだろうな。という感じで話が進んでいく。

それでも、いいなぁと思ったのは映像の表現方法。

「主人公が通常通り出勤しようとしたものの、ヒロインが心配で、家を尋ねるシーン」「溯上は出来ないとされていた養殖の鮭が、向きを変えて溯上し始めるシーン」というこの物語のカギを握るシーンがあるのですが、二つの象徴的なシーンを同じような撮り方で重ねて表現しているのがとてもよろしい。

この作品はおそらく「向き」の映画なんだろうと思いました。

  • イエメンの砂漠地帯で鮭釣りするという当初ばかばかしいと思っていたプロジェクトにのめり込んでいく主人公の向き
  • 絶対に溯上できないとされていた養殖の鮭が遡上する向き
  • 戦地から帰ってきた昔の恋人と帰国せずに、主人公とともにイエメンでのプロジェクトを続けると決断するヒロインの向き
  • アクシデントにより一時失敗かと思いきや、鮭が生きていたことによる希望への向き

全てUターンするんですね。
そのことが、主人公と鮭の映像で表されていたんじゃないかと思います。

そして、妻がいる研究者の主人公と、恋人がいる大富豪の代理人のヒロインの異国での恋愛がとても好きでした。一応この映画の括りは”ラブストーリー”なんだけど、ラブストーリーにしてはとても控えめというか、わざとらしさが全くない。ユアン・マクレガー演じる主人公の、ちょっとピントのずれた気弱な性格のおかげなのかな。

ところどころに含まれている笑える要素もイイ。特に首相と広報担当者のチャットの様子。政府を笑い者にする感じは、イギリス映画ならではといった感じかと。

にしても、美人ですね。エミリー・ブラント。どっかで観たなぁと思ったら「LOOPER」でした。
色白で青い目をしている西洋の美女は、黒髪の方が映えると思いますね。ただの黒髪フェチでしょうか。

関連するのはこちらとか。

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不器用で素敵な「向き」の映画」への1件のフィードバック

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